ホンダCBの旗艦CB1300シリーズが更なる熟成を果たして、2021年3月18日に発売された。今回最大のハイライトは各種電子制御デバイスの導入。満を持して投入した先進装備で、BIG1ならではの走りの質はどう変化したのか、CB1300SFとCB1300SB SPの2機種に試乗してみたぞ!
文:宮崎敬一郎、小松信夫、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、森 浩輔

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR」シリーズ インプレ・解説(宮崎敬一郎)

目に見えない部分が大きく「正常進化」

長年、このクラスで絶大な人気を誇るだけのことはある。CB1300シリーズは、世代は変われど「BIG1」のイメージは変わらない。美しい塗装、丁寧な造形はオトナを満足させる迫力と高級感を醸し出す。

この新型も外観的に大きな変更はない。大きく変わったのはドライバビリティ制御で、ついにスロットルバイワイヤが採用された。

当然、点火系を含めたプログラムも刷新、パワーモードやトルクコントロール(いわゆるトラコン)も導入している。目に見えない部分での変更だが、これは大きな進化だ。

このCBの巨大なエンジンは、排気量に似合わず非常にピックアップがいい。回転の落ちも早く、慣れないとそれを低中回転域で過敏と感じたりするライダーもいるほどだ。

それにトルクも強烈。今回はそれをもっと多くのライダーが容易に使えるようにするため、その立ち上がり方をキメ細かく制御してより扱いやすくしている、というわけだ。

CB1300シリーズの魅力は「ビッグバイクらしい、豪華でボリューム感ある車体を、ビッグバイクらしいトルク感、重厚感ある手応えを楽しませつつ、容易に軽快にフットワークさせてしまう」能力。

こんな相反するような性能を自然に実現してしまったから、このジャンル、このクラスの定番モデルと言われるほどのヒットとなったのだ。今回の進化で、その「キモ」である扱いやすさがさらに磨かれたのだ。

もっともダイレクトなレスポンスの「スポーツ」モードでも、4000回転以下の低中回転域でのツキがマイルドになった。ただ、力量が落ちたとは全く感じないし、5000〜8000回転といった中高回転域ではこれまで同様に素直で力強い。

大きく違うのは「スタンダード」モードで、渋滞路や都市高速を流すようなときに使うアイドリングの少し上から3000回転あたりでの制御。少々ラフなスロットルワークでも、ほとんどショックを生まないレスポンスをする。足回りなどに変更はない。相変わらず峠道でも巨体の割にはよく曲がるし、全ての挙動が自然で把握しやすい。

同時に試乗したSPは、オーリンズの前後サスペンションとブレンボのキャリパーが付く。街中から峠道までスタンダードより乗り心地がよく、スポーティな走りをした時のスタビリティもかなりいい。

設定は同じはずなのに、ノーマルサスのSTDに比べ、トルクコントロールの作動ランプが点く回数も一気に減ってしまう。それだけタイヤがトラクションを失っていないということだ。ただ、決して「スポーツ一辺倒」のサスではない。ここがSPの大きな魅力。後は何をカスタムして遊ぼうか、と悩むほどまとまりが良く、完成度も高い。

今回のモデルチェンジに派手さはないが、熟成度は確実に高まった。これぞまさしく安定の「正常進化」だ。

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR」ライディングポジション・足つき性

シート高:780mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

基本的に外装関係に変更はないので、ライポジはこれまでと同様。ネイキッドの王道と言うべき、ほどよい弱前傾のアップライトなポジションである。車格は大柄だが、足着き性はこのクラスの中でも
いい方である。

ホンダ「CB1300 SUPER BOL D'OR SP」ライディングポジション・足つき性

シート高:790mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

SBはハンドルが少し高めな分、意外に渋滞路などでの操作が楽。それにカウル側にメーターが取付けられているせいでハンドルの操作感が軽く、低速での機敏な車線変更時、フロントタイヤの応答
が素早く自然だ。

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR」各部装備・ディテール解説

ホンダ「CB1300 SUPER BOL D'OR SP」各部装備・ディテール解説

ホンダ「CB1300 SUPER FOUR」主なスペックと価格

※《 》内はCB1300 SUPER FOUR SP

全長×全幅×全高 2200×795×1125《1135》mm
ホイールベース 1520mm
最低地上高 130《140》mm
シート高 780《790》mm
車両重量 266kg
エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
ボア×ストローク 78.0×67.2mm
圧縮比 9.6
最高出力 83kW(113PS)/7750rpm
最大トルク 112N・m(11.4kgf・m)/6250rpm
燃料タンク容量 21L
変速機形式 6速リターン
キャスター角 25゜
トレール量 99mm
タイヤサイズ(前・後) 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W)
ブレーキ形式(前・後) ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格 税込156万2000円《193万6000円》

ホンダ「CB1300 SUPER BOL D’OR」主なスペックと価格

※《 》内はCB1300 SUPER BOL D’OR SP

全長×全幅×全高 2200×825×1205《1215》mm
ホイールベース 1520mm
最低地上高 130《140》mm
シート高 780《790》mm
車両重量 272kg
エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
ボア×ストローク 78.0×67.2mm
圧縮比 9.6
最高出力 83kW(113PS)/7750rpm
最大トルク 112N・m(11.4kgf・m)/6250rpm
燃料タンク容量 21L
変速機形式 6速リターン
キャスター角 25゜
トレール量 99mm
タイヤサイズ(前・後) 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W)
ブレーキ形式(前・後) ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格 税込167万2000円《204万6000円》

文:宮崎敬一郎、小松信夫、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、森 浩輔

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