今季もトレード市場は日本ハムが主役

 7月31日までとなっているプロ野球のトレードと新規契約が可能な期間が終了した。
 
 今季は阪神・ロジャース、西武・ファイフ、ロッテ・サントス、ヤクルト・リベロ、日本ハム・ドレイクなど、シーズン途中で多くの外国人選手が新たに契約を結んだ。また、育成からの支配下登録では、巨人・篠原、広島・バティスタ、ソフトバンク・モイネロなどを筆頭に14名の選手が支配下登録に昇格した。
 
 そして、トレードに関しては4件が成立し、その内3件は日本ハムが絡むこととなった。過去に糸井嘉男や吉川光夫を放出するなど、トレードを盛んに行う同球団は今季もトレード市場で主役となり、多くの選手の移籍に関わった。
 
 以下、今季成立した4つのトレードを紹介する。果たして、移籍した選手たちはチームの思惑通りの活躍を見せることはできるだろうか。
 
7月7日 DeNA・黒羽根利規−日本ハム・エドウィン・エスコバー
 
 捕手の選手層を厚くしたい日本ハムと、左腕投手の補強が急務だったDeNAの思惑が一致してトレード成立となった。
 
 黒羽根は2014年には109試合に出場するなど、正捕手の座を掴む寸前まで至っていたが、近年は戸柱・高城・嶺井の台頭もあり出場機会は激減。2軍生活が続いていたところ、日本ハムが獲得を打診し、移籍に至った。日本ハム移籍後はスタメン出場を果たすなど、トレードが転機となり再び1軍で活躍する姿を見せることができている。
 
 一方のエスコバーは今季から日本ハムに加入したが、14試合で防御率5.64と振るっておらず、日本ハムの新外国人・ドレイクの獲得と共に出場選手登録を外れるなど、1軍での登板機会を失いつつあった。しかし、DeNA移籍後は4試合で6回1/3を投げ無失点に抑えるなど好投を見せており、今後の活躍も期待できそうだ。
 
7月25日 ヤクルト・杉浦稔大−日本ハム・屋宜照悟
 
 先発を強化したい日本ハム、中継ぎ陣の補強が急務となっていたヤクルトの意向が一致し、トレード成立。
 
 2013年のドラフト1位でヤクルトに入団した杉浦は4年目で早くも放出となり、ヤクルトファンを中心に大きな話題となった。しかし、北海道帯広市出身の杉浦にとって日本ハムは故郷に最も近い球団であり、1軍デビューを果たすことで故郷凱旋となる。それだけに、まずは千葉・鎌ヶ谷の2軍で万全の状態に仕上げたいところだ。
 
 一方の屋宜は2012年ドラフト6位で日本ハムに入団し、通算21試合に登板して3勝0敗、防御率5.16という成績を残していた。ここ2年は1軍のマウンドから遠ざかっていたが、移籍後の8月1日には早くも新天地でデビュー。しかし、久しぶりの1軍マウンドで1回3失点とホロ苦デビューとなってしまった。まずは、久しぶりの1軍マウンドに適応し、少しずつ結果を残していきたいところだ。

期限近くには2件の金銭トレード

7月26日 巨人・ルイス・クルーズ−楽天・金銭
 
 出場機会を求めるクルーズと、二塁手・藤田、遊撃手・茂木の故障などで内野の選手層が薄くなった楽天との意向が一致しトレード成立。
 
 今季の巨人はマギー・マイコラス・マシソン・カミネロの4名で外国人枠を使い切っており、その他にもギャレットが控えているなど、助っ人の層が厚く巨人ではなかなか1軍昇格を掴めていなかった。
 
 新天地の楽天では、故障から復帰した茂木が指名打者で出場していることもあり、主に遊撃手として試合に出場している。巨人では今季9試合の出場にとどまっていたが、楽天に移籍したからは既に6試合に出場しており、本人の希望通り出場機会は増加した。
 
 しかし、現在はウィーラー・アマダー・ハーマンの3人に加えてクルーズという布陣で外国人枠での出場を勝ち取っているが、21本塁打を放っている”恐怖の2番打者”ペゲーロが1軍復帰となれば、クルーズが再び2軍落ちとなる可能性は高い。
 
7月31日 日本ハム・谷元圭介−中日・金銭
 
 トレード可能期間の最終日に、突如発表されたこのトレード。谷元は昨季の日本シリーズでは胴上げ投手、今季はオールスターにも出場するなど主力の中継ぎ投手として活躍を続けていたが、国内FA権の存在や年棒などが絡み放出となった。功労者である谷元を金銭で放出したこのトレードでは、日本ハム球団に対して多くの賛否両論ある意見が飛び出した。
 
 現在、中日は中継ぎ陣に不安を抱えているため、実績ある谷元にかかる期待は非常に大きくなっている。また、谷元は東海地方出身であり、中日は新たな”ご当地選手”をこのトレードでチームに迎え入れることに成功した。