あと一つのアウトが遠かった。
 
 木更津総合(千葉)は5−2のリードを守りながら迎えた最終回、エース・山下輝(3年)が捕まった。7回までは5安打1失点に抑え、試合の流れを掴んでいた。
 
 9回表二死の場面で制球が甘くなり、4連続安打で4点を失った。
 
 「打線が援護してくれたのに、ふがいない投球をしてしまった。甲子園の厳しさを感じた」
 
 2年生の秋に投手に転向した山下。夢の舞台で一勝を挙げる難しさを痛感した。
 
 五島卓道監督は、投手のカバーリングの遅れや走塁ミスなどを敗因として挙げた。「山下があれだけ打たれたのは初めてで、動揺してしまった」と振り返った。
 
 木更津総合での最後の試合は悔しい結果となったものの、わずか1年足らずで、140キロ前後の速球と鋭いスライダーが持ち味の本格左腕に成長した山下。プロ注目の逸材のさらなる飛躍に注目だ。
 
 
取材協力・氏原英明