中盤以降に多用、約半数のアウトを積み重ねる

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が19日(日本時間20日)、本拠地ヤンキー・スタジアムでのロサンゼルス・エンゼルス戦で7回1失点と好投し11勝目を挙げるとともに、チームを7年ぶりの地区優勝に導いた。
 
 エースらしい田中の投球が、名門ヤンキースを激戦区アメリカン・リーグ東地区の7年ぶりの優勝に導いた。田中自身もメジャーに来て初めての地区優勝を経験し、歓喜の美酒に酔いしれた。
 
 6年連続2ケタ勝利をマークしている先発の田中はこの日、3度の三者凡退を記録するなど7回86球(ストライク60球)を投げ被安打4(本塁打1)、無四球、三振6、失点1の好投。序盤から味方の援護もあり、ヤンキースは試合を終始優位に進めて9-1の快勝を収めた。
 
 田中の無四球投球は自身3試合連続で今季11度目。シーズン11度の無四球は2016年以来3年ぶり2度目、キャリアでの無四球試合は52度目(全163登板の約32%)となった。
 
 また、この日の試合では24人の打者と対戦し、初球ストライクは18度(初球打ち3度を含む)。3球以内で2ストライクと追い込むシーンが9度あるなど多くの場面でカウント優位で打者を打ち取った。
 
 アウトの内訳はゴロアウト7(併殺含まず)、フライアウト7(ライナー含む)、奪三振6。ゴロアウトの決め球はスプリット5、フォーシームとスライダーが1。フライアウトの決め球はスプリット3、スライダー2、フォーシームとカットボールが1。三振の決め球はスプリット3、スライダー1、カットボール1だった。
 
 オースティン・ロマイン捕手とのバッテリーだったが、全21アウトのうち約半分の11個をスプリットで打ち取っている。4回の先頭打者コール・カルフーン外野手にフォーシームを右翼スタンドに運ばれて以降、特にスプリットを多用した。
 
 また、右打者に13打数1安打(4三振) 左打者に11打数3安打(2三振)と右打者に対してはわずか1安打のみ。1番のデビッド・フレッチャー内野手と9番のマイケル・ハーモシーヨ外野手からそれぞれ2三振を奪い、走者を置いた場面で中軸打線に対することはなかった。
 
 このように、様々な角度で見ても田中の投球は光り輝いていた。「彼は打者の攻撃性を利用している。打者は攻撃的な姿勢を持ちながら“待つ”ことをしなければいけないが…それは難しい」(米公式サイト『MLB.com』より)と敵将のブラッド・オースマス監督が脱帽するように、相手を手練の業で制し“崩れない投球”を見せたことはポストシーズンへ向けて大きな弾みになるはずだ。
 
 チームは18勝を挙げたドミンゴ・ヘルマン投手がDV規定違反で離脱しているだけに、田中の右腕にかかる世界一への重圧はより大きくなるが、強力打線の援護を受けて救援陣とともに波に乗っていけるか期待が高まる。

【動画】“タナカ・タイム”!ヤンキース地区Vに導いた田中将大の宝刀スプリット

ヤンキースの公式ツイッターより