◆ “FA戦士”たちの前半戦

 いよいよ後半戦がスタートするプロ野球。3月31日に開幕したペナントレースも、すでに各チームが80試合前後を消化した。

 ここで前半戦を振り返っていく上で注目したいのが、“FA戦士”たちのここまで。大きな期待を背負ってユニフォームを着替えた選手たちは、その想いに応える活躍を見せることができているのだろうか…。


◆ 史上初・FA3選手獲得の巨人

 オフに話題を集めたといえば、巨人の積極補強だ。山口俊、森福允彦、陽岱鋼という3名の選手を一気に獲得。FAで一度に3選手を獲得するというのはプロ野球史上初のことであった。

 昨季は広島の快進撃を止めることができず、2位に終わったチーム。今年こそ広島を止めるべく大型補強に乗り出したわけだが、なかなかそうはうまくいかない。

【巨人・FA組の成績】
<投手>
森福允彦 26試(19.2回) 1勝3敗4ホールド 奪三振18 防御率3.20
山口 俊 4試(21.0回) 1勝1敗 奪三振22 防御率6.43

<外野手>
陽 岱鋼 26試 率.286(91−26) 本塁打2 打点8


 この3人のうち、開幕一軍入りを果たしたのは森福のみ。その森福も4月は打ち込まれる場面が目立ち、二軍落ちを経験している。

 山口は6月14日に一軍初昇格を果たすと、その日行われたソフトバンク戦で6回無安打無失点の力投。移籍後初勝利を挙げてお立ち台では涙を流す場面も見られたが、以降の3試合は勝ちなしの1敗。ここ2戦連続で6失点を喫するなど苦しい投球が続いている。

 ここからCS圏内へ進出していくためには、彼らの力は不可欠。特に菅野智之、マイコラス、田口麗斗の強力3本柱に続く先発がいないというチーム事情のなか、山口にかかる期待は大きい。今こそ“FA戦士”としての真価を発揮する時だ。


◆ 好調チームに欠かせない2人

 巨人に移籍した3人以外では、糸井嘉男がオリックスから阪神に、岸孝之が西武から楽天へと移籍した。

【巨人以外に移籍したFA組の成績】
<投手>
岸 孝之 13試(90.0回) 7勝3敗 奪三振90 防御率2.10

<外野手>
糸井嘉男 75試 率.268(269−72) 本塁打8 打点42


 岸は期待通りにローテの一角に入り、則本昂大や美馬学とともに強力な3本柱を形成。首位ターンを決めた楽天の快進撃を支えている。

 糸井も序盤ほどの勢いはなくなってきたものの、出塁率は.374と打線の中核で存在感を発揮。体調が万全でないなかでも、新天地で奮闘を見せる。

 ともにチームは好調。逃げ切りを図る楽天と、ここから奪首を目指す阪神において、岸と糸井の役割は大きい。こちらも“FA戦士”としての真価が問われる後半戦となりそうだ。