◆ 昨夏の王者が初戦で敗退

 『第99回全国高等学校野球選手権大会』は大会2日目。この日から1日4試合開催がスタートした。

 朝8時プレイボールの第1試合では、昨夏の王者・作新学院(栃木)が登場。史上7校目の大会連覇に挑んだが、盛岡大付(岩手)に1−4で敗れ、初戦でその夢は潰えた。

 初回に相手の暴投で幸先よく先制するも、2回に追いつかれ、5回には比嘉賢伸の適時二塁打などで3失点。反撃したい打線も相手エース・平松竜也を前にわずか2安打。9つの三振を喫して1点に封じられた。


◆ 甲子園の“連覇”あれこれ

 昨年の夏はエース・今井達也(現西武)を擁し、54年ぶりの優勝を果たした作新学院。春のセンバツでは秀岳館を相手に競り負け、2回戦で敗退となったものの、その悔しさをバネに栃木大会で7連覇を達成し、今年も夏の舞台に乗り込んできた。

 大会前に注目を集めがちなのはセンバツからの『春夏連覇』。特に今年はセンバツの決勝が大阪桐蔭と履正社の“大阪対決”となったこともあって府大会は大きな注目を集めたが、準決勝で実現したセンバツ決勝の再現に勝った大阪桐蔭が決勝戦も制し、史上8度目の『春夏連覇』への挑戦権を得た。

 しかし、『春夏連覇』は過去に7校が達成しているのに対し、作新学院が挑んだ『夏連覇』は過去に6校しか成し遂げていないもの。実は『春夏連覇』よりも『夏連覇』の方がむずかしいのだ。

【甲子園・春夏連覇】
1962年 作新学院(栃木)
1966年 中京商(愛知)
1979年 箕島(和歌山)
1987年 PL学園(大阪)
1998年 横浜(神奈川)
2010年 興南(沖縄)
2012年 大阪桐蔭(大阪)

【甲子園・夏連覇】
1922年 和歌山中(和歌山)
1930年 広島商(広島)
1933年 中京商(愛知)☆3連覇
1940年 海草中(和歌山)
1948年 小倉(福岡)
2005年 駒大苫小牧(北海道)

 ちなみに、上で『春夏連覇』を校数でなく「史上8“度”目」としたのが気になった方もいたかもしれないが、それは大阪桐蔭がすでに1度春夏連覇を達成しているため。もしこの夏も制することになれば、長い歴史の中でも史上初の『春夏連覇の複数回達成』となる。

 『夏連覇』を最後に達成したのは2005年の駒大苫小牧であるが、その前はというと1948年の小倉(※1947年優勝時は小倉中)までさかのぼる。避けられない代替わりの中で、連続して全国の頂点に立つことの難しさがよく分かる。

 ちなみに、もっと難しいのが『春連覇』で、これは第一神港商(兵庫/1930年)とPL学園(大阪/1982年)の2校しか達成していない。また、『夏春連覇』も広島商(広島/1931年)、中京商(愛知/1938年)、法政二(神奈川/1961年)、池田(徳島/1983年)の4校だけ。

 こうした偉大な記録への挑戦も、甲子園を見ていくうえでの楽しみのひとつである。