◆ 優秀なセの新外国人投手たち

 シーズンの開幕にあたっては各球団がそれぞれに入念な準備をして臨むが、現有戦力の底上げだけでは劇的なチーム強化は困難だ。一気にチーム力を左右する可能性が大きいのは、やはり新外国人選手の力となる。

 プロ野球は開幕から5カードを終え、各球団の対戦が一巡したところ。ここで一度、今季から加わった新外国人のここまでの一軍成績を振り返ってみたい。まずはセ・リーグから見ていく。

【セ・リーグ新外国人一軍成績】
▼ 広島
・レグナルト 8試合(10回)
0勝0敗0H0S 9奪三振 防御率0.00


▼ ヤクルト
・マクガフ 8試合(9回1/3)
2勝0敗2H0S 10奪三振 防御率0.96


▼ 巨人
・クック 4試合(4回)
0勝0敗0H4S 3奪三振 防御率0.00

・ビヤヌエバ 12試合 
打率.324 3本塁打、4打点 0盗塁 出塁率.375


▼ 中日
・ロメロ 2試合(12回
2勝0敗0H0S 9奪三振 防御率1.50


▼ 阪神
・ジョンソン 5試合(5回)
0勝0敗4H0S 6奪三振 防御率0.00

・ガルシア 2試合(8回)
0勝1敗0H0S 7奪三振 防御率14.63


 これまでに一軍出場を果たしたセ・リーグの新外国人7人のうち、ビヤヌエバ(巨人)を除く6人が投手。しかも、そのほとんどがここまでは素晴らしい投球を見せている。

 そのなかでも注目したいのは、マクガフ(ヤクルト)。強力な打線に対して投手陣に課題があるとされてきたチームにあって、中継ぎ陣の一角として早くも8試合に登板。投球回を上回る三振を奪うなど安定した登板を続けており、チームの首位躍進に貢献している。

 ほとんどの新外国人投手が期待通りの活躍をしているなか、チームとファンの期待を裏切ってしまったのがガルシア(阪神)か。ここまで2試合はともに早い回に大量失点し、防御率は14.63。昨季、中日で13勝を挙げた本来の力を次回登板以降に発揮してほしいというのが、虎ファンの切実なる願いだろう。


◆ ロッテ移籍のレアードが想定以上の大活躍

 続いて、パ・リーグの新外国人の一軍成績を見てみる。

【パ・リーグ新外国人一軍成績】
▼ 西武
・ニール 2試合(11回)
1勝1敗0H0S 7奪三振 防御率6.55


▼ 日本ハム
・ハンコック 6試合(5回)
0勝1敗2H2S 7奪三振 防御率9.00

・バーベイト 2試合(8回)
1勝1敗0H0S 2奪三振 防御率1.13

・王 柏融 15試合
打率.263 0本塁打 8打点 1盗塁 出塁率.302


▼ オリックス
・メネセス 13試合 打率.152 1本5打点 0盗塁 出塁率.268


▼ ロッテ
・ブランドン 1試合(2回)
0勝1敗0H0S 2奪三振 防御率13.50

・バルガス 14試合
打率.214 1本3打点 0盗塁 出塁率.377

・レアード 14試合
打率.327 7本11打点 0盗塁 出塁率.411


▼ 楽天
・ブラッシュ 11試合
打率.250 1本7打点 0盗塁 出塁率.400


 一見して目を引くのはレアード(ロッテ)の成績だ。これまで12球団トップの7本塁打をマークし、負けがこんでいるチーム状況にあって獅子奮迅の活躍。日本ハム時代の4シーズンで131本塁打を記録した堂々たる実績はあるものの、ここまでの活躍はファンも予想していなかったのではないだろうか。

 ロッテは長年にわたって長打力不足を指摘され続けてきたが、今季はこれまで12球団2位タイの21本塁打を記録。今季からホームランラグーンと呼ばれる、いわゆるテラス席が設置された影響もあるが、レアードの加入がロッテ打線を一変させたといっていい。

 一方、苦しんでいるのがメネセス(オリックス)だ。3月9日におこなわれた「ENEOS侍ジャパンシリーズ2019」第1戦では、メキシコ代表の4番として侍ジャパンと対戦し、3本の二塁打を含む4打数4安打と大暴れしてみせた。開幕直後の3月こそ3試合で5安打を残したが、4月に入るとバットから快音は聞かれず……。4月の月間打率はここまで.059と、日本の投手への対応には時間がかかりそうだ。

 まだシーズンははじまったばかり。メネセスなどここまでは低迷している新外国人も、日本の野球に慣れてくれば一気に成績を上げてくるということも十分にある。チームの浮沈の鍵を握る新外国人たちの今後の活躍に注目したい。
※数字は4月14日終了時点


文=清家茂樹(せいけ・しげき)