◆ レギュラー陣の年齢が高い

 昨季リーグ2位の642得点、リーグ3位の158本塁打を放ったロッテ。今季に向けて主に2番を打っていた鈴木大地がFAで楽天に移籍したが、走攻守三拍子揃った福田秀平がFAでソフトバンクから加入した。

 打線は昨季リーグ3位の打率.315をマークした荻野貴司、チームトップの32本塁打を放ったレアード、2年連続で24本塁打を放った井上晴哉、2年連続で全143試合に出場し昨季は自己最多となる17本塁打を放った中村奨吾などが、中心に引っ張っていくことになるだろう。

 ただ、ひとつ気になるのはスタメンで出場する野手の年齢が上がっていること。昨季規定打席に到達した野手は5人いたが、荻野、レアード、鈴木(現楽天)、井上が30代で、20代は中村奨吾のみだった。今季から加入した福田も31歳で、若手と言われていた田村龍弘も5月13日で26歳となり、その他レギュラーで出場することの多い選手たちも、20代後半から30台前半だ。

 実力主義のプロ野球の世界で、年齢が全てではないが、将来を見据えても、ここに若い選手も加わることが理想的だ。


◆ 昨季ファームで二冠王の安田

 その第一候補として期待されるのが、昨季はファームで本塁打と打点の二冠に輝いた高卒3年目・21歳の安田尚憲だろう。昨季は中途半端に一軍で起用するのではなく、二軍でみっちりと鍛え経験を積んだ。

 レギュラーを争うライバルに一塁・井上晴哉、三塁・レアードがおり、指名打者を見ても外野の選手層が厚くなり、打てる外野手が起用される可能性が十分にある。レギュラーを奪うには、守備力も必要になってくるが、持ち味はバッティング。打ってアピールしていくしかことが求められる。

 安田が一軍定着し、レギュラーを狙えるような成長を見せれば、おのずとチームの長打力、得点力がアップしていることだろう。長い目を見ても、今年一定の活躍を見せることで来季以降、戦力として“期待の若手”ではなく、“計算”の立つ若手選手になることができる。今季はチームにとっても、安田にとっても、“重要”な1年となりそうだ。


◆ 要所で存在感を見せた福田光

 大卒ルーキーの福田光輝も、春季キャンプ、練習試合、オープン戦でアピールし、レギュラー獲りに近い若手選手だ。

 福田はドラフト5位入団ではあるが、今季対外試合初戦となった2月8日の楽天モンキーズとの試合で本塁打を放つと、2試合で8打数5安打、1本塁打、4打点の大暴れ。2月14日以降の練習試合でも、同日の広島戦で3安打、23日の西武戦でマルチ安打をマークした。

 オープン戦がはじまってからやや下降気味だったが、『1番・三塁』でスタメン出場した3月14日の中日とのオープン戦では、初回の第1打席に広いナゴヤドームの反対方向に豪快な先頭打者本塁打を放つと、続く第2打席はライトスタンドへ放り込む2打席連続本塁打。オープン戦の打率は.190(21−4)、3本塁打、4打点だったが、要所でインパクトのある働きを見せた。

 ショートのライバルとなる藤岡裕大がオープン戦で打率.316、3月18日以降の練習試合4試合で全て安打を放っている。さらに3月中旬には通算2085安打を放つ鳥谷敬が加入するなど、ポジション争いは激化。藤岡がレギュラー候補一番手ではあるが、シーズンが始まってからどこまで食らいつけるか見ものだ。

 その他、20代前半の若手野手を見ると、平沢大河、香月一也、新加入の西巻賢二、新人の高部瑛斗、佐藤都志也、高卒2年目の藤原恭大、山口航輝、さらには育成選手の和田康士朗などがいる。将来的に楽しみな若手が揃っているが、今季1人でも2人でも、レギュラーを奪うような活躍ができれば、選手層の底上げにも繋がる。練習試合、オープン戦では、ややアピールが少なかった印象のある若手野手陣。

 3月20日に開幕が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕が無期延期となっている。現在6月中旬から下旬にプロ野球開幕を目指しているとのことだが、開幕までに若手野手がどう巻き返していくのか注目だ。

文=岩下雄太