◆ 結果を出した濱口

 開幕へ向けた練習試合の初戦、横浜スタジアムのマウンドに上がったDeNAの濱口遥大投手が上々の仕上がりを見せた。

 先頭打者の楽天・茂木栄五郎選手と3番・ウィーラー選手を、共に121キロのチェンジアップで空振り三振に仕留めるなど、17球ですんなりと立ち上がる。

 2回にブラッシュ選手の二塁打と島内宏明選手のセンター前ヒットで失点を喫したものの、3回には太田光選手と茂木を147キロのストレートで空振り三振に。ウィーラーからも145キロのストレートで見逃し三振を奪い、予定の3回を53球、被安打2、奪三振5、与四球1という内容で降板した。

 カーブやフォークも織り交ぜたビッチングは内容十分で、本人は「イニングの割には球数が多くなってしまったが、全ての球種を投げられた事は良かった」と手応えを口にしつつ、「ランナーがいない時はテンポ良く投げることを意識していたが、走者を背負ってからはカウントを悪くしてしまうケースがあった」と反省も忘れなかった。


◆ オースティン・パワーさく裂

打つ方では新外国人タイラー・オースティン選手がビッグインパクトを残した。

「3番」に入ったオースティンは初回、楽天先発の左腕・弓削隼人投手の投じたカッターを上手くミートしてライト前に落とすと、3回にはセカンドにソトを置いた場面で、甘く入ったカッターを一閃。ボールは新設されたレフトウィング席の横をすり抜ける場外ホームランとなり、ベンチでは祝福の“エアタッチ”が交わされた。

 最終打席となった6回には、楽天の新助っ人・シャギワ投手が投じたボールに詰まらされながら、パワーで三遊間を抜き、3打数3安打の猛打賞。ホームランには日本語で「ヤッター!」と喜びを表し、「試合前はライナーを意識していたが、良い角度で捉えることができた」と納得。それでも「課題のタイミングが少しズレているので、これからアジャストしていきたい」と、さらなるブラッシュアップを誓った。

 試合は9回、3−5と2点ビハインドの場面で、乙坂智選手が青山浩二投手からライト前にクリーンヒットを放つと、桑原将志選手が左中間にホームランを叩き込み、5−5の同点という結果に終わった。


◆ 指揮官も満足

 試合後、ラミレス監督は先発の濱口に対して「3回を投げて53球は非常に良かった。島内に打たれたタイムリーも相手が良かっただけで問題はない。今シーズンベストの出来だった」と絶賛。オースティンにも「今日はとても良かった。場外に打つとは思わなかったが、それだけのパワーを持っていて、結果も出せる選手」と、満足げな表情を見せた。

 今日から始まった練習試合、ローテーションピッチャーと新大砲が結果を残したことは好材料。まだまだ調整段階だが、約3カ月遅れの開幕へ向けて、ベイスターズは着々と準備を進めている。


取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)