◆ 有言実行の3連勝

 「もちろん3つ勝ちにいきます」。

 勝利した3日の西武戦(ZOZOマリン)の試合後に、ロッテ・井口資仁監督は敵地・PayPayドームでの首位・ソフトバンク戦に向けてこう意気込み、“有言実行”の3連勝でゲーム差を「0.5」とした。貯金も2016年以来4年ぶりに2桁「10」に乗せた。

 マリーンズはソフトバンクの先発・石川柊太の前に2回、3回、4回と先頭打者が四死球で出塁するも、得点をあげることができない。0−0の5回は先頭の田村龍弘が四球を選ぶと、続く藤岡裕大がきっちりと1球目で送りバントを決める。1番・加藤翔平が1ボール2ストライクから4球目のストレートをセンター前に弾き返すと、二塁走者の田村が生還。打者走者の加藤も、センター・柳田がホームに送球する間に二塁へ進塁。この走塁が、その後に活きることになる。

 マーティンが空振り三振に倒れたが、3番・菅野剛士がサード・松田宣浩の頭上を超えるレフト前の安打を放ち、二塁走者の加藤が2点目のホームを踏んだ。加藤が自身のセンター前の安打で一塁に止まっていれば、菅野の安打でホームに還ってこれる当たりではなかっただけに、隠れたファインプレーだった。

 さらに4番・安田尚憲が8月20日のソフトバンク戦以来となる第5号2ランでこの回4点を先制した。

 先発・二木康太は5回まで1安打に抑えていたが、6回に中村晃、柳田悠岐に連続適時打を浴び2点を失った。二木は6回を投げ終えた時点で88球だったが、4−2の7回から継投策に入る。

 前日に守護神・益田直也が、マリーンズでは今季初となる3日連続登板となり、2点リードの7回は唐川侑己ではなく、東條大樹がマウンドへ。東條は四球と安打で二死一、二塁としたところで、小野郁が登板した。小野は周東佑京を154キロのストレートで空振り三振に仕留め、ピンチを脱した。

 8回は唐川、9回はハーマンがこのリードを守りきり逃げ切った。二木が3勝目を挙げ、ハーマンが移籍後初セーブをマークした。


◆ 積極的な走塁が目立つ

 この日、5回に加藤がセンター前のヒットでセンター・柳田がホーム送球間に二塁へ進塁するなど、この3連戦で目立ったのが盗塁だけでなく、次の塁を狙う積極的な走塁だ。

 1戦目は1−2の7回一死一塁からマーティンが2番手・板東湧梧のフォークをセンター前に弾き返すと、一塁走者の加藤は一気に三塁へ進塁。加藤は続く代打・菅野の右安で生還し、一塁走者のマーティンは三塁へ進んだ。

 4番・安田の打席中に、同点適時打を放った菅野の代走で登場した和田康士朗が、代わった嘉弥真新也が投じた初球に二塁盗塁を決める。安田は死球を選び満塁とすると、中村奨吾が4番手・泉圭輔からセンター前に弾き返す適時打。三塁走者のマーティンに続き、センターの上林誠知がやや打球処理をもたつく間に二塁走者の和田もホームインした。

 2戦目は2−4の7回に先頭の加藤が三失策で出塁すると、マーティンのライト前のヒットで一塁走者の加藤は三塁へ。続く清田のライト前ヒットで生還した。

 井口資仁監督が就任から掲げてきた“走塁改革”が浸透し、その成果が“結果”として実を結びつつある。


◆ 投手継投も光る!

 投手陣はこの3連戦、先発が長いイニングを投げたことで、“継投策”も幅を持たせることができた。

 西武との3戦目にセットアッパーの唐川侑己、ハーマン、守護神の益田直也を起用した中、ソフトバンク3連戦の初戦に先発した石川歩が7回を投げ、唐川を投入せず、ハーマン、益田直也のリレーで逃げ切った。

 2戦目は1点差だったこともあり、益田がマリーンズのリリーフで今季初めて3日連続の登板となったが、美馬が7回まで投げたことで、ハーマンを休ませ、勝ち試合の7回を投げる唐川に8回を任せることができた。

 唐川を初戦、ハーマンを2戦目に投げさせなかったことで、3戦目は唐川、ハーマンを同時に起用することができた。そういった意味でも、3戦を振り返ったときに石川、美馬が7イニングを投げたことが大きかった。

 結局、この1週間も益田が3日連続登板はあったが、1週間に4試合投げたリリーフ投手はいなかった。

 首位・ソフトバンクに3連勝したとはいえ、「0.5」差の2位であることを忘れてはならない。15日の西武3連戦(メットライフドーム)から日本ハム(札幌ドーム)、楽天(楽天生命パーク)と3カード連続でビジターでの戦いがあることを考えると、ホーム・ZOZOマリンで行われる日本ハム、オリックスとの6連戦でしっかり白星を積み重ねていきたいところだ。

文=岩下雄太