◆ 4度目のCS東京決戦

 『JERA クライマックス セ』も10日からファイナルステージが開幕。ファーストステージでは、レギュラーシーズン3位フィニッシュだった巨人が2位阪神を敵地で破り、首位ヤクルトの本拠地・神宮球場に乗り込む。

 両チームの直接対決は今季11勝11敗3分けの五分だが、オリンピックブレーク明けの後半戦に限ると7勝4敗2分けとヤクルトが3つの勝ち越し。後半戦は13試合中10試合が3点差以内の接戦が目立った。

 巨人は神宮で後半戦5連敗と苦杯をなめさせられたが、CSファーストステージでは主砲・岡本和真を欠きながらも、原采配がハマり2連勝。ヤクルトがレギュラーシーズンで3タテを食らわせた1カ月前とは、異なるチーム状況になりつつある。

 CSでの両チームの対決は、2011年のファーストステージ、2015年のファイナルステージ、2018年のファーストステージに続いて4度目。過去3度はいずれも神宮での対決で、レギュラーシーズン上位のヤクルトが“2勝1敗”。下位の巨人がステージを突破したのは、直近の2018年ファーストステージの1度だけだった。


▼ 過去の対戦
年 度 ステージ  勝利球団(順位)勝敗
2011年 ファースト ヤクルト(2位)2勝1敗
2015年 ファイナル ヤクルト(1位)4勝1敗
2018年 ファースト 巨  人(3位)2勝0敗


◆ 巨人は中軸の復調に期待

 レギュラーシーズン借金フィニッシュからの下克上を目指す巨人は、阪神とのCSファーストステージ第1戦で菅野智之が好投し、第2戦は計8投手のリレーで逆転勝ち。短期決戦仕様の投手起用で阪神打線を2戦合計2得点に抑え、最短2試合での突破を決めた。

 それでも2戦ともに守護神のチアゴ・ビエイラが塁上を賑わすなど、盤石の投手リレーとは言えない展開。むしろ目立ったのは主砲・岡本和真が不在のなか得点を重ねた打線の状態だった。

 代役で4番に起用された丸佳浩がシーズン最終盤から状態を上げており、ファーストステージでも6打数3安打2四球で2打点2得点と絶好調。その後ろに座るゼラス・ウィーラーもチームトップの5打点で“シリーズ男”に名乗りを上げており、不動のリードオフマン・松原聖弥は3安打1四球の4出塁と、要所で仕事を果たしている。

 そんな活気づいてきた打線の中で気になるのは坂本勇人の状態だろう。シーズン最終盤の10月は月間打率1割台に低迷し、甲子園でのCS2連戦も8打数1安打2併殺2三振と苦戦。東京決戦での復調を期待したい存在だ。


◆ 投手層ではヤクルト有利か

 一方、本拠地で迎え撃つヤクルトは、今季最終戦から中8日を空けての公式戦となる。実戦から遠ざかっていた打線の状態が気になるところだが、社会人チームとの練習試合で村上宗隆が2戦連発と状態上向き。上々の調整期間を経てファイナルステージを迎える。

 10月以降のシーズン終盤はリードオフマンの塩見泰隆が不振に陥るなど、打線の状態が下降気味かと思われたものの、リリーフ陣の奮闘をはじめ、日替わりヒーローが出てくる格好でリーグ優勝。試合の後半勝負でも十分戦える打線のしぶとさを見れば、球団3年ぶりとなるCSでは上り調子の巨人打線に対する投手陣の出来が勝敗を分けそうだ。


 第1戦の先発に指名された高卒2年目右腕・奥川恭伸は、今季巨人戦で2戦2勝、防御率2.77の好成績。戦線離脱中の岡本には6打数4安打と打ち込まれたが、坂本を6打数1安打、ウィーラーも5打数0安打3三振と、相手打線のキーマンとなりそうな主軸とは好相性を誇る。

 第2戦以降も高橋、原樹理ら、後半戦のローテーションを支えた両腕が控えており、小川泰弘、高梨裕稔、石川雅規ら先発投手の頭数は豊富。救援投手陣もリリーフに配置転換した田口麗斗とアルバート・スアレスの働きや、石山泰稚の復調、2年目右腕・大西広樹の台頭など、現状の“投手層”では巨人を上回る。

 ファイナルステージは最大6試合。ヤクルトとしては最短3試合での決着が理想だが、仮に第6戦までもつれる連戦勝負になっても、“投手陣の体力”という点においては分がありそうだ。