◆ 対戦成績は10勝10敗5分

 2位・ロッテは、3位・楽天との『2021 パーソル クライマックスシリーズ パ』のファーストステージを1勝1分で突破し、いよいよ10日からリーグ優勝したオリックスと日本シリーズの出場をかけて、ファイナルステージを戦う。

 シーズン最終盤までリーグ優勝争いを繰り広げたロッテとオリックスの今季の対戦成績は10勝10敗5分。互角の戦いだった両者の対戦は9月以降、手に汗握る試合ばかりだった。一時は2位・オリックスに4ゲーム差をつけ首位を走っていたロッテだが、1勝すれば優勝マジックが点灯する9月28日からの2位・オリックスとの3連戦で3連敗。雨天中止となった10月1日に、2位・オリックスが勝利したため2位に後退した。

 それでも、10月12日からの敵地・オリックスとの3連戦では、12日の第1戦は2−2の引き分け。これでロッテが敗れるとオリックスに優勝M7が点灯と、もう1敗も許されない状況になった第2戦は、打線が9月12日の楽天戦以来となる2桁16安打を放ち8得点を挙げれば、先発・石川歩が9回・97球、6安打、2失点で完投勝利。勝てば2位ながら優勝マジック9、引き分ければ優勝マジック10が点灯し、敗れるとオリックスに優勝マジック7が点灯となる第3戦は、打線が3回までに5点を奪い、先発した佐々木朗希も6回無失点の好投で6−1の勝利。2位ながら優勝マジック9が点灯した。

 ロッテは優勝マジックを着実に減らしていき10月23日からの日本ハムとの2連戦に連勝し優勝マジックを3としたが、オリックスが最終戦となった10月25日の楽天戦に勝利し、ロッテはソフトバンクに7−15と大敗。これでロッテは優勝するために残り3試合を3勝、もしくは2勝1分で終えなければいけない状況になったなかで、10月27日の楽天戦に敗れてロッテは勝率1位でのリーグ優勝を逃した。


◆ 初戦勝利を!

 2位から日本シリーズを目指すことになったロッテは、楽天とのファーストステージは、チームに勢いをつけるような劇的な試合だった。初戦が1点を追う8回にエチェバリアの本塁打で同点に追いつき、9回に代打・佐藤都志也の適時打でサヨナラ勝ち、第2戦も1点を追う7回にマーティンの値千金の同点ソロで引き分けに持ち込んだ。

 敵地に乗り込みオリックスと対戦となる。先に4勝した方が日本シリーズ進出となるファイナルステージだが、リーグ優勝したオリックスには1勝のアドバンテージがある。ロッテは勢いをつけるだけでなく、オリックスにプレッシャーを与えるという意味でも、初戦に勝利して1勝1敗に戻したい。

 オリックスの初戦の先発が投手4冠のエース・山本由伸。ロッテ打線は今季山本に対し、1勝1敗、防御率3.46と打ってはいるが、最後に対戦したのは5月19日とシーズンの序盤だ。この試合でロッテ打線は6点を奪い山本に黒星をつけたが、山本はこの敗戦を最後に黒星はなく、15連勝でシーズンを終えた。調子を上げた山本と対戦がないというのは気になるところ。

 シーズン後半の山本の投球を見る限り、そう多くの得点は見込めないだろう。ロッテからすると、先発する石川がオリックス打線を無失点に抑え、打線がワンチャンスをモノにし、リリーフ陣で逃げ切るとシーズン終盤に何度も見せてきた“守り勝つ”野球を展開していきたい。

 2戦目以降も両チームともに好投手が出てくることを考えれば、1点勝負の試合が続くのではないか。そういった意味でも、1つのミスが勝敗を分けそうだ。攻撃面でいえば、送るところはしっかり送り、相手が隙を見せれば1つでも先の塁を狙う。守備面でも確実にアウトが取れる打球はしっかりとアウトを奪いたい。

 ロッテには良い風が吹いている。ファーストステージを2戦で終えたことで、10月は3試合に登板して3勝0敗、防御率0.78だった石川をファイナルステージの初戦に投げさせることができるようになった。3位から日本シリーズ出場を決めた2010年も西武とのファーストステージを連勝で、ファイナルステージに駒を進め、ソフトバンクとの初戦に3−1で勝利し、4勝3敗で日本シリーズ進出を決めた。山本を打ち崩すのはかなり難しそうだが、ロッテが白星を掴むことができれば、ファーストステージからの勢いはさらに加速するはずだ。どんな形でも初戦を勝利したい。

文=岩下雄太