○ DeNA 6 − 2 阪神 ●
<11回戦・横浜>

 早くも梅雨が明け、日が暮れても夏の暑さが残る横浜スタジアム。日中のようなアツい“番長采配”にナインも応え、見事な逆転勝利を手にした。

 2点を追いかける3回に7番のネフタリ・ソト、嶺井博希の連打で無死二・三塁のチャンスをつくり、大貫晋一と蝦名達夫がともに内野ゴロで機運が下がりかけた瞬間、三浦大輔監督が早くも仕掛けた。ここまで2失策と精彩を欠いていた楠本泰史に代えて、桑原将志を代打に指名すると、センターの頭上を越す適時二塁打で同点に追いつく好采配。試合序盤に一気に流れを引き戻した。

 5回にはソトが右翼席へ勝ち越しのソロホームランを放つと、直後の守りでは尻上がりの投球を見せていた大貫晋一がきっちりと三者凡退に抑える好投。キーマンの4番・佐藤輝明に対しては速球中心の組み立てで空振り三振に仕留めた。

 すると1点リードの6回裏の攻撃、二死二塁のチャンスで宮﨑敏郎が申告敬遠され、「目の前で敬遠されてスイッチが入りました」と大和が意地の中前適時打で中押し点。さらに続くソトの2点適時二塁打でダメを押した。

 8回はエドウィン・エスコバー、9回は山﨑康晃の磐石のリレーで締めくくり、7回2失点のハイクオリティスタートを披露した大貫が今季5勝目(3敗)を手にした。

 殊勲の逆転アーチを放ったソトは「石井コーチとやってきたバットを最短距離で出すということが出来た。右方向へのホームランは自分の特徴でもあるので、ちょっとづつ状態は上がってきている」と笑顔。三浦監督も「苦しい状態を打開しようと、毎日取り組んできて良い形でヒットもホームランも出た。今日はソトらしい打撃だったので、これから状態を上げていってほしい」と期待を寄せた。

 3回に野手へ代打を送った采配について、指揮官は「2アウトからでしたけど、嫌な流れの中、よく食らいついて打ってくれました」と振り返り、同点打で流れを呼び込んだ桑原を称えた。

 先発の大貫に対しては「(エラーもあり)嫌な流れもあったので、あの2点はどうにも出来ない。3点目を取られないためにどうするか」と1回終了時点でアドバイスしたと明かし、「しっかりと修正しながら、嶺井とのバッテリーでよく強気で攻めたと思います」と高評価を与えていた。

 しかし、「先制された後よくひっくり返しましたけど、やっぱりミスが出ていますから。勝てばいいではなく、ミスをなくしていかないといけない」と、試合序盤に2つの捕球エラーを犯した楠本に苦言を呈し、「明日からも徹底して皆でやっていきます」と語気を強めた。

 厳しさも兼ね備えた番長采配でチームを引き締めた三浦監督。長年のテーマ“凡事徹底”によりフォーカスし、上位進出を狙っていく。


写真・取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)