◆ 近年屈指の“投手当たり年”

 プロ野球も真夏の祭典・オールスターゲームを目前に控え、いよいよシーズンも折り返し地点へ。

 前半戦の球界を大きく盛り上げた選手と言えば、まずロッテ・佐々木朗希の名前が挙がるだろう。




 4月10日のオリックス戦では、実に28年ぶりとなる完全試合を達成。それどころかプロ野球タイ記録となる1試合19奪三振に加え、新記録となる13者連続三振というオマケ付。20歳5カ月での完全試合達成も史上最年少記録というレコードラッシュだった。

 プロ3年目の今季ははじめて開幕から一軍で投げ進め、途中で疲労による登録抹消はあったものの、その中で13試合に登板して6勝1敗をマーク。防御率1.48と奪三振124はリーグトップだ。

 オールスターのファン投票でも30万4034票を集め、パ・リーグ先発投手部門でトップに。夢の舞台でどんな投球を披露するのか、期待が高まっている。



 前述の通り、佐々木は今季がプロ3年目。2019年のドラフト会議では4球団が1位で競合した。

 この年のドラフト会議を今になって振り返ってみると、ドラフト1位指名の投手が軒並み大当たり。ルーキーイヤーの2020年には広島・森下暢仁が新人王に輝き、2年目の2021年はオリックス・宮城大弥が新人王を受賞。西武・宮川哲も早い段階から一軍に欠かせない存在となった。

 そんな中で高卒組もメキメキと頭角を現し、ヤクルト・奥川恭伸は昨季9勝を挙げてチームの優勝・日本一に貢献。阪神・西純矢も今季一軍で8試合に登板して3勝を挙げるなど、ドラフト時の評価に違わぬ実力を発揮し始めているのだ。


 ちなみに、ドラフト2位以下でも、楽天の滝中瞭太は6位指名ながら2年目の昨季10勝をマーク。育成ドラフトからも、ソフトバンクの大関友久が飛躍。今季は16試合に登板して6勝、防御率2.27の好成績を収め、監督選抜でオールスターにも選出された。

 このように投手たちの活躍が目立つ一方、野手はやや物足りなさも。昨季までの段階で一軍の主力級と言えば、楽天にドラフト1位で指名された小深田大翔とオリックス2位の紅林弘太郎が目立つ程度だった。

 しかし、やはり野手は投手よりもレギュラー定着に時間を要するもの。プロ3年目を迎えた今季は、徐々に野手からも主力候補が出てきている。


◆ 野手の注目選手は…?

 セ・リーグでは、ヤクルト・長岡秀樹の活躍が光る。

 八千代松陰高からドラフト5位で入団した左打ちの内野手は、春季キャンプからオープン戦での猛アピールが実って開幕スタメンをゲット。

 ここに来て新型コロナウイルスの陽性判定を受けたため戦列を離れているが、今季はショートのレギュラーとして81試合に出場し、打率.258で5本塁打、36打点という奮闘を見せている。


 中日では、こちらも高卒ドラフト5位入団の岡林勇希が外野の一角に定着。ここまで85試合に出場して打率.275と定位置を掴みかけている。

 ドラフト1位入団の石川昂弥が左膝を負傷し、手術を受けたため長期の離脱となってしまったのは残念だが、こちらも離脱までの間に37試合で5本塁打と大器の片鱗を見せていただけに、来年以降の逆襲に期待したい。

 さらにドラフト1位と言えば、DeNA・森敬斗も台頭。故障で出遅れも、6月途中からショートで出番を増やしてここまで28試合に出場。ブレイクの気配を漂わせている。


 パ・リーグでは、ロッテで佐藤都志也と髙部瑛斗がレギュラー獲りに名乗り。

 佐藤は捕手と一塁の併用で82試合に出場。髙部も外野の一角に食い込むと、85試合の出場で打率.254をマーク。27盗塁はリーグトップである。

 さらにソフトバンクでは、柳町達が64試合に出場して打率.294の好成績。パの3名はみな大卒という共通点もあり、このチャンスをモノにできるかどうか。毎日がサバイバルとなる。


 このように、投手だけでなく野手の台頭も目立ってきた「2019年ドラフト組」。

 これからはじまる後半戦、そして終盤へ向けて、彼らがどんな働きを見せるのか。注目していきたい。


文=BASEBALLKING編集部