◆ ロメロと小島はローテ守る

 ロッテは46勝44敗1分の4位でオールスター前の戦いを終えたが、そのなかでも開幕から先発陣の安定感が光った。

 特に3・4月の先発防御率は「1.47」。先発投手の指標のひとつにあたるクオリティ・スタート(QS:6回以上3自責点以内)は3・4月26試合中21試合でQS達成し、防御率はロメロが0.34、石川歩が0.87、佐々木朗希が1.50をマークした。

 ただ前半戦の先発陣は規定投球回に到達した投手は0。開幕からローテーションで投げ続けたはロメロと小島和哉の2人だ。ロメロは登板間隔を空けながら先発し、中6日で投げていたのは15試合中7回。中6日で先発した登板は2勝4敗、防御率3.98だ。5月29日の阪神戦から7月6日の日本ハム戦にかけて自身5連勝しているが、中6日で先発したのは最初の阪神戦だけで、登板間隔をあけて先発したときは5勝1敗、防御率1.65と結果を残す傾向にある。

 小島は今季初登板が予定されていた3月26日の楽天戦が雨で流れると、先発のときに雨天中止になることが多く、なかなか決まった登板間隔で投げられなかった。また打線の援護が少なく、防御率2.47ながら前半戦は1勝に終わったが、QSは14試合中10試合で達成しており、先発の役割はしっかりと果たした。

【前半戦成績】
ロメロ  15試 7勝5敗 89回2/3 振55 防2.71
<中6日で先発>
7試 2勝4敗 40回2/3 振30 防3.98
<それ以外の登板間隔>
8試 5勝1敗 49回 振25 防1.65

小島和哉 14試 1勝7敗 87回1/3 振53 防2.47

◆ 頼りになる石川と朗希

 高卒3年目の佐々木朗希、石川歩は先発ローテーションを外れる時期もあったが、先発をすればゲームを作り頼りになる存在だ。佐々木は4月10日のオリックス戦で完全試合を達成するなど、自身開幕5連勝。6月3日の巨人戦で5回5失点で敗戦投手になったが、5点以上失った試合はこの登板のみ。その他の登板は全て3失点以内に抑えている。

 開幕投手を務めた石川は、今季初登板から25イニング連続で自責点0に抑えた。石川は少ない球数で長いイニングを投げることができ、QSも13試合中11試合で達成。リリーフ陣の登板数の多さが気になるなかで、長いイニングを投げることがある程度計算できる石川はチームにとっても非常にありがたい。

【前半戦成績】
石川 歩  13試 6勝4敗 82回2/3 振36 防2.07
佐々木朗希 13試 6勝1敗 85回 振124 防1.48

◆ ベテラン・美馬

 ベテランの美馬学は開幕自身4連敗を喫したが、5月12日の楽天戦で今季初勝利を挙げると、6月19日の日本ハム戦にかけて自身4連勝。4連敗中は4試合で援護点が1点だったが、4連勝中は4試合で18点の援護点をもらった。

 交流戦明けからは中6日での登板が多かったが、中7日で先発した7月18日のソフトバンク戦では7回・1失点で5勝目を挙げた。美馬は中6日で先発した交流戦明けも基本的には少ない球数で抑えていたが、イニングの中盤に失点するケースが目立った。自身4連勝中のときもそうだが、ロメロと同じように数試合に1回、登板間隔をあけて先発すると結果を残している。

 少ない球数で長いイニングを投げる能力があり、7月18日のソフトバンク戦のように登板間隔をあけて1イニングでも長く投げてもらう方が、美馬の本来の良さを発揮しやすいのではないだろうか。

【前半戦成績】
美馬 学 13試 5勝6敗 73回2/3 振56 防4.15
<中6日で先発>
6試 2勝3敗 32回1/3 振20 防6.12
<それ以外の登板間隔>
7試 3勝3敗 41回1/3 振36 防2.61

◆ 先発5・6番手の強み

 ロッテの強みは5、6番手以降の層の厚さ。前半戦は二木康太、佐藤奨真、本前郁也、河村説人がローテーションの谷間や、調子が良いときに先発ローテーションに組み込まれた。この4人の合計成績は23試合・124回1/3を投げて、7勝8敗、防御率3.47で、23試合中10試合でQSを達成。そのなかでも佐藤奨真は、6試合中4試合でQSをクリアした。

 石川、佐々木朗が一軍登録抹消する時期があったなかで、先発陣が比較的安定していたのも、二木、佐藤、本前、河村らの存在も大きかった。後半戦に向けて右肘トミー・ジョン手術から一軍復帰を目指す種市篤暉や、昨季8勝を挙げながらも開幕直後の3月28日に右肘クリーニング手術をした岩下大輝などが控えている。

 種市は既に二軍で実戦登板を果たしており、7月12日の日本ハム戦では復帰後最長の6回0/3・90球を投げた。6月12日のDeNA戦以降は80球以上の球数を投げており、順調に復帰へのステップを踏んでいる。岩下はまだ実戦での登板はないが、シーズン中に間に合えば大きな戦力となる。

 昨季は春先、打線がリーグナンバー1の得点力を誇った一方で、先発陣は8月まで打ち込まれる場面が目立った。今季は開幕から打線の援護に恵まれない試合が多いが、先発陣はしっかりとゲームメイクしている。先発と打線がうまくかみ合えば、先行逃げ切り勝ちも増えていくはずだ。

【前半戦成績】※先発の成績のみ
本前郁也 7試 2勝1敗 35回1/3 振30 防3.57
佐藤奨真 6試 1勝5敗 36回2/3 振19 防3.93
二木康太 6試 2勝2敗 33回1/3 振27 防2.97
河村説人 4試 2勝0敗 19回 振9 防3.32

文=岩下雄太