ヤクルトはリーグ連覇にむけて首位をひた走るなか、勝負の9月、不安定だった先発陣で小川泰弘、サイスニードの存在は非常に大きかった。

 昨季リーグ制覇の立役者となった奥川恭伸が3月29日の巨人戦で先発したのを最後に一軍登板がなく、小川泰弘、サイスニード、高橋奎二、石川雅規、原樹理、小澤怜史などが先発を務めた。

 8月までに8勝を挙げ“勝ち頭”だった高橋が、新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。原、高梨は勝負の9月に入って不安定な投球が目立った。

 そんな中、小川は9月・4試合・27イニングを投げて2勝1敗、防御率1.67、リーグ優勝を決めた25日のDeNA戦でも6回を無失点に抑えた。

 ここ数年は思うような活躍ができなかったが、今季はここまで24試合・150回1/3を投げて、8勝8敗、防御率は2.75。チーム唯一規定投球回に到達し、防御率も2点台と復活の兆しを見せた。

 昨季との違いについて7月6日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人−ヤクルト戦』で解説を務めた田尾安志氏は「見ていてまっすぐはいいんだけど、まっすぐにそこまで頼らない。いろんな球を見せる。まっすぐが悪いから変化球を投げているわけではなくて、まっすぐがいいんですけど他の変化球を投げられて、多分バッターからすると狙い、球種が違うんですね」と説明した。

 サイスニードもここまで小川に次ぐ22試合の先発、125回1/3を投げ、チームトップの9勝。9月は10日の広島戦で3回途中9失点(自責は1)で降板したが、そのほかの3試合はいずれもクオリティ・スタートをクリアするなど4試合・23回2/3を投げて、2勝1敗、防御率1.14だった。

 24日のDeNA戦は降雨の影響で1時間30分試合開始が遅れたが、「常に集中して自分のゲームプランを持って、体を動かして、ゲームにちゃんと入れるように体もメンタルも準備していました」と、全くペースを乱すことなく7回1失点に抑え、9勝目を手にした。

 夏場以降DeNAが迫り、勝負の9月もチームとしてなかなか勝ち星を挙げられないなかで、小川、サイスニードが先発の軸となってゲームを作り続けたことが間違いなく連覇の要因のひとつといえるだろう。

(ニッポン放送ショウアップナイター)