◆ 廣畑がチーム最多の7度、2番手で登板

 ロッテは2年連続2位に入り、今季は1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝への期待が高まった中でリーグ5位に終わった。18日に先発投手、19日にリリーフ投手について振り返ったが、今回は先発投手がイニング途中に降板し、相手に傾きかけた場面でマウンドに上がった2番手投手がどんな投球を見せたのか振り返っていきたい。

 先発の後を受けての登板となると、アクシデント以外は基本的に相手に流れが傾きかけた難しい場面での登板が多い。今季先発投手がイニング途中で降板し、リリーフに託したケースは33回あったが、そのうち先発投手が残した走者を還さずにイニングを終えたのは20回。

 そういった状況で最もマウンドに上がったのが廣畑敦也の7回だ。そのうち4試合は先発投手が残した走者を還さずにベンチに戻ってきている。ちなみに廣畑は、そのままイニング跨ぎということは4度あった。

 9月19日の日本ハム戦では0−4の2回無死一、二塁で先発・鈴木昭汰の後を受けて登板し、細川凌平に捕犠打、松本剛を中飛、木村文紀を右飛で無失点。3回以降も3回、4回、5回とスコアボードに0を並べ、西野勇士、東條大樹が連投しており、リリーフ陣をあまり使えない中で4イニングを無失点に抑える好リリーフを見せた。


◆ 勝っている場面では…

 勝っている場面でイニング途中での登板が一番多かったのは、東條大樹と岩下大輝の3回で、1度も先発投手が残した走者をホームに還さなかった。

 東條は走者を置いた場面での登板について「普通にゼロに抑えたいという思いでマウンドにあがっています」と話していたが、まさに有言実行の働きぶりだった。

 9月12日の日本ハム戦では、6回まで3安打無失点に抑えていた先発・鈴木が3−0の7回に3連打でノーアウト満塁のピンチを作り降板し、東條が登場した。1人目の打者・今川を初球のスライダーで三併に仕留めると、続く清宮幸太郎を3ボール2ストライクからスライダーで二ゴロに打ち取る完璧な火消し。

 同日のヒーローインタビューでは「(鈴木)昭汰がいいピッチングをしていたので、絶対に抑えてやろうという気持ちでマウンドに上がって、結果も出てよかったです」と振り返った。

 岩下も9月10日の楽天戦、6−0の5回に先発・本前郁也が3点を失い、なお一死一塁の場面で登板し、鈴木大地を142キロのストレートで三邪飛、茂木栄五郎を2ボール2ストライクから5球目の145キロストレートで一ゴロに仕留めピンチを脱した。

 昨季まで先発での登板が多かった岩下は、「ランナーがいる状況で投げることはもともと、経験は少なかったのでそこはリリーフの方々に話を聞きながら、こういう状況になったらこう、聞きながらうまく整理できたと思います」とピンチの場面での登板でも冷静に抑えることができた要因について語った。

 東條や岩下だけでなく勝っている場面で先発の後を受けて登板し、逆転まで許したケースは1度もなし。先発投手が残した走者を還してしまうケースは2度あったが、適時打や押し出しの四球で相手に流れを渡してしまうような失点ではなかった。

 7月6日の日本ハム戦、5−3の6回無死一、二塁で登板した西野勇士は野村佑希を右邪飛で一塁走者、二塁走者のタッチアップで二、三塁、続く上川畑大悟の二ゴロの間に失点。

 7月30日のオリックス戦、4−3の6回一死一、三塁の場面、2番手でマウンドに上がった廣畑は紅林弘太郎にライトへの犠牲フライで1点を失ったが、続く若月健矢を遊ゴロに打ち取った。

 先発投手がイニングの途中でマウンドを降りる時というのは、冒頭でも述べたように、相手チームに流れが傾きかけている場面。そこを無失点に抑えてベンチに戻ってくるというのは難しいが、ロッテのリリーフ陣はそこを何度も踏ん張ってきた。今年は“勝利の方程式”に苦労したが、その前を投げるリリーフ陣は例年通りの働きを見せたのではないだろうか。

文=岩下雄太