日本ではなじみのない技で、ファンを魅了している。シーズン途中に加入したロエル・サントス。「走り打ち」が代名詞だ。

 キューバ代表として出場した3月のWBC。主に「一番・中堅」を担い、打席の中で走りながら打つ姿が話題となった。そのサントスが、最下位に低迷するチームに刺激を与えている。「17歳か18歳のときに始めたよ」という、この技。足が速かったこともあり「そのアドバンテージをさらに高めるにはどうしたらいいか、と考えて生み出した」と誕生の秘密を明かした。

 5月25日に来日し、30日のイースタン・リーグで「日本デビュー」。翌31日には一軍に昇格し、阪神戦(ZOZOマリン)では空振り三振に倒れたものの、さっそく「走り打ち」を披露してファンを沸かせた。6月6日の中日戦(ZOZOマリン)では「走り打ち」で2安打をマーク。ボールを上からたたいて高いバウンドとし、30メートル走でチーム一のタイムをたたき出したほどの俊足を生かして一塁ベースを駆け抜けた。

「サンちゃん」の愛称でチームにも溶け込む。早くもオリジナルグッズができるほど、存在感は日に日に増している。野性的で「カウントは関係ない」と2ストライクからセーフティーバントを決めたこともある。さらに「三振を避けるためにとっさにやった」とバットを投げ出しながら右翼線二塁打とする「投げ打ち」まで成功させてしまった。荒削りながら、これからもサントスはまだまだたくさんの技を見せてくれそうだ。