キャプテンとしてもチームをしっかり引っ張っている

 昨秋、ずっと願い続けてきた希望が叶ったときから、浅村栄斗は口にしていた。「西武の背番号『3』は、球団の顔といえる人が着けてきた番号」と。実際、その系譜を見ると、土井正博(現中日打撃コーチ)、清原和博氏、中島宏之(現オリックス)など、まさに「西武といえば」の代名詞に挙がるほどの存在が名を連ねる。

 だからこそ、受け継ぐことが許された瞬間、大きな喜びと同時に、とてつもないプレッシャーも感じざるを得なかった。そして、その重圧を“目標”へと変え、今季へ挑んでいる。

「すべての成績で、キャリアハイの数字を残す!」

 実際、その言葉相応の活躍をここまで続けている。開幕戦から5打数4安打1本塁打1打点と好スタートを切ると、4月12日の楽天戦(Koboパーク宮城)では6打数5安打、5月12日のオリックス戦(ほっと神戸)では自己最多の1試合7打点を挙げるなど、一時は打率.434もマークした。その後、6月に調子を落としたが、7月に入り再び状態を上げ、トータルとして、今季3割を切ったのは、たった1日のみ。胸の中に期する重責を果たすべく今季に懸ける思いを、きっちりと成績で示している。

『背番号3』『主将』、そして『三番』と、担っているものは今なお慕ってやまない中島の西武時代とまったく同じだ。重圧の中で、前任者は常に3割超の打率を残し(2011年のみ.297)、メジャー球界挑戦の夢も果たした。あこがれの人を超えるべく、浅村はフルスイングにさらに磨きをかける。

写真=BBM