8月18日の阪神戦で中5日の登板ながら3安打完封勝利を飾った巨人の菅野智之

 8月18日、「伝統の一戦」が行われた東京ドームの空気は張り詰めていた。開幕7連勝中だった菅野智之が、阪神の高橋遥人と息詰まる投手戦を繰り広げた。

 序盤からともに一歩も譲らない。0対0の4回、四番の岡本和真が先制ソロ。好調の右腕にはこれだけで援護は十分だった。5回以降は近本光司に内野安打を1本許したのみと阪神打線をまったく寄せ付けず、終わってみれば1対0の3安打完封。球団では1990年の斎藤雅樹以来30年ぶりとなる開幕8連勝を飾った。

 今季初の中5日のマウンドだったにもかかわらず、9回にはこの日最速タイの153キロをマークするなど疲れを見せず、「中5日ぐらいでヒーヒー言っていたら、先発ピッチャーは務まらないと思うので、大丈夫です」とサラリと言い放った。

 この日の試合では先頭打者の出塁を1度も許さなかった。失点を防ぐ上での定石、基本を忘れないエースに、原辰徳監督は「斎藤という投手も素晴らしかったし、菅野智之という投手もジャイアンツの中で名を残す投手になると思いますね」と絶賛した。

 エースが抑え、四番が打つ。しかも相手は永遠のライバル球団。ファンがしびれる展開となった一戦で、原巨人は独走Vへ加速した。

 菅野はその後も好投を重ね、開幕投手からの連勝はNPB記録の13まで伸ばした。最終的には14勝2敗、防御率1.97と圧倒的な成績を残し、2連覇の立役者となった。「しっかり数字で証明することができた」。自身2度目のシーズンMVPの有力候補にも挙げられている。

 このオフにはポスティングでメジャーに挑戦する可能性も報じられており、去就に注目が集まっている。
写真=BBM