すでにチームに欠かせない存在となった呉

 待望のプロ初本塁打だった。今季初昇格を果たした3月31日の日本ハム戦(札幌ドーム)で先発起用された呉念庭は、5回に先頭で巡ってきた第2打席でルーキー・伊藤大海の直球を右翼席へ運んだ。プロ入りから6年を要した一発に、「ここまで苦しい日々もありました。そんな中でも家族や友達に支えられたからこそ、ここまできたと思っています。初ホームランが打てたのは、支えていただいた皆さんのおかげです」とコメント。感謝の思いがあふれた、忘れられないメモリアル弾となった。

 さらに、その3試合後(ソフトバンク戦、PayPayドーム)には第2号を放つなど、ここまで出場した28試合すべてで先発出場を果たして、チーム1位の打率.277をマークし、3本塁打、17打点の好成績で勝利に大きく貢献している(5月4日現在)。

「ホームランはずっと打ちたかった」と悲願達成を純粋に喜びつつも、自身が最も求められているのは、また違う部分であることは理解しており、その部分に関しても成長を結果で示している。最も自信を持つ“選球眼”も冴え、出塁率はチーム2位の.355を誇る。さらに、得点圏打率はチーム1位でリーグ3位の.409と勝負強さも備え、4月11日のロッテ戦(ZOZOマリン)では申告敬遠をされるなど、相手チームにとって脅威の存在となりつつある。

 ここまで、無出塁に終わった試合は数少ない。「安打に限らず、一日一善」を今後も続けていき、負傷離脱中の山川穂高、外崎修汰らが復帰した後も、簡単に定位置を譲るつもりは、さらさらない。

写真=BBM