昨季に引き続き、今季も素晴らしい成績を残した

 投手キャプテンの称号はないが、実質的に先発陣を1年間引っ張り続けた。ドラフト5位からはい上がってきた青柳晃洋が昨シーズンの大活躍がフロックでなかったことを証明した。7年前の2015年ドラフトは金本知憲監督が誕生したばかりで、独自色を打ち出した。新人王を獲った高山俊が1位、5位に指名されたのが帝京大の青柳だった。当時のプロスカウトのレポートは「アンダースローから140キロを超えるストレートで押すタイプ」とし、珍しい変則投手だった。

 入団当初から馬力と球威はあってもコントロールがバラバラ。プロの世界で甘い球は必ずといっていいほど餌食になる。制球力は生命線だ。クレバーなタイプの青柳は年々ステップアップした。与四球率も改善され、特にこの2シーズンは配球の駆け引きで勝負するまでに成長を遂げる。

 そして昨年は13勝6敗で最多勝、勝率第一位の2冠に輝いた。そして今年の開幕投手に抜てきされた。しかし、開幕直前に新型コロナウイルスに感染し離脱。チームも開幕9連敗と沈んだ。だが4月15日の巨人戦(甲子園)で戦列復帰し先発。そこから8月2日の巨人戦(東京ドーム)まで12勝1敗という圧巻の投球でチームを最下位からAクラスまで押し上げた。

 結局13勝4敗、防御率2.05で勝ち星、勝率、防御率の3冠。エースの座をゲットした男は「軸にならなきゃいけないし、そういう立場だと思っている」と自覚を示した。当然来季も虎投をけん引することを誓っている。

写真=BBM