ソフトバンクの日本一で幕を閉じた2017シーズン。熱戦が続いたが、球団ごとに「投手力」「攻撃力」「守備力」に分けて振り返っていく。

投手力 PITCHING REVIEW



ピンチをしのぎ続けたリリーバー陣の活躍がチームを2位へと押し上げた(中継ぎ・桑原[背番号64]を讃える梅野捕手)

セ・リーグ2位
143試合 78勝61敗4分勝率.589
◎ホーム41勝29敗2分、ビジター37勝32敗2分]
◎交流戦10勝8敗0分 勝率.556 4位

 リーグNo.1の防御率3.29の数字が表すとおり、今季も投手陣を中心としたチーム作りとなった。しかし、これまでは強力先発陣が前面に出ていたが、今季は藤浪晋太郎や岩貞祐太の屋台骨がそろって不調。その代わりにリリーバー陣が大奮闘した。

 特に勝ちパターンで登板する桑原謙太朗、マテオ、ドリスの3人は盤石だった。桑原とマテオが43HPで最優秀中継ぎ賞を同時受賞する活躍をみせれば、クローザーのドリスも37セーブでセーブ王を獲得した。勝ち試合で6回途中からでもこの3人が登板すれば、ほぼ試合は決まるという形を作れた。さらにはこの3人の脇を固める高橋聡文、岩崎優の左腕が60試合超えのフル回転。藤川球児も50試合以上を投げながら防御率2.22と強力だった。

 先発では秋山拓巳が台頭しチームトップの12勝を挙げた。エースのメッセンジャーが8月に打球を受け骨折離脱したことで、以後、先発陣が不安定になったことは悔やまれる。

攻撃力 HITTING REVIEW



移籍1年目で猛虎打線をけん引した糸井

 オリックスからFA移籍してきた糸井嘉男が今季の猛虎打線を引っ張った。三番に入り開幕から好調を維持すると、ベテランの福留孝介、鳥谷敬も打撃好調で4、5月に大きな貯金を作り広島と首位争いを繰り広げた。

 しかし、糸井が7月中旬に右ワキ腹を痛め約1カ月戦線を離脱。この時期になると福留も打撃が下降気味になり、4、5月のような勢いはなくなった。しかし、それでも鳥谷が顔面に死球を受け鼻骨骨折をしながら試合出場を続けるなど、チームをけん引した。

 これにつられるように、急激な成長を見せる若手が現れた。中谷将大にドラ1の大山悠輔だ。中谷はチーム最多の20本塁打を放ち、大山は後半戦主軸に成長した。中堅選手の上本博紀に大和、俊介も元気なところを見せた。しかし、金本チルドレンとして期待された高山俊に原口文仁、北條史也が活躍できなかったのは大誤算だった。

守備力 FIELDING REVIEW



後半戦に遊撃でのスタメンが増え安定した守備をみせた大和

 長年の課題である正捕手は今季も固定できなかった。開幕から梅野隆太郎がマスクを被り、序盤は勝負強い打撃があったが、打率が上がらず打線の流れを切ることも多くなった。7月になるとケガから復帰した坂本誠志郎が一軍昇格しスタメン起用が増えるも、終盤にワキ腹のケガで離脱すると、またも梅野が被るなど、決め手に欠いた。
 
 内野は三塁に鳥谷を固定も、一塁の原口やキャンベルがレギュラーを奪えず。後半戦に中谷や大山が入り安定感は増した。遊撃手も期待された北條が打撃不振。そこに糸原健斗が入るもケガで離脱。最後は守備の名手・大和が入り、抜群の安定感を見せた。外野は途中から左翼・福留、右翼・糸井で固定し、中堅を俊介や中谷が務め安定感抜群の外野陣を形成した。

【2017年の主な達成記録】
◎通算250盗塁=糸井嘉男、5月28日対DeNA(甲子園)、プロ野球45人目
◎通算350二塁打=福留孝介、9月3日対中日(甲子園)、プロ野球41人目
◎通算2000安打=鳥谷敬、9月7日対DeNA(甲子園)、プロ野球50人目
◎通算250本塁打=福留孝介、8月12日対DeNA(横浜)、プロ野球61人目
◎通算1000四球=鳥谷敬、10月10日対中日(甲子園)、プロ野球15人目
◎通算1500投球回=能見篤史、5月17日対中日(甲子園)、プロ野球176人目
◎通算1000奪三振=藤川球児、5月30日対ロッテ(QVC)、プロ野球146人目
◎通算500試合登板=高橋聡文、8月17日対広島(京セラドーム)、プロ野球98人目
◎1イニング3四球=青柳晃洋=6月30日対ヤクルト(甲子園)プロ野球10人目、セ・リーグ4人目