上半身のコンディション不良のため別メニューで調整する巨人のドラフト1位ルーキー・鍬原拓也

 新人合同自主トレ初日の「ドラ1ルーキー別メニュー調整」のニュースに、「またか」と肩を落とした巨人ファンも多いのではないか。1月9日に読売ジャイアンツ球場で始まった巨人の新人合同自主トレだが、鍬原拓也投手に上半身のコンディション不良が発覚。昨季の吉川尚輝(内野手)に続き、2年連続で期待のドラ1ルーキーが出遅れとなったのだから、当然だろう。

 4年ぶりのV奪回を目指すチームは、投打ともに一部主力を除き、レギュラー争いは横一線からのスタート。高橋由伸監督はキャリアのあるなしに関わらず、力のある若手を積極起用することを明らかにしていたが、新人右腕の状況には「仕方がないですね。1日でも早くできれば、それに越したことはない」と話すにとどめた。

 一方、指揮官とともに初日を視察した斎藤雅樹投手総合コーチは「(一軍)キャンプに来られないなら開幕は間に合わないということ」と手厳しい。昨季14勝を挙げたM.マイコラスがカージナルスに移籍し、「期待があった分、ショック。1人でも戦力が欲しいところ。マイコラスの穴は(簡単には)埋まらない。みんなでやるしかないのに……」と表情を曇らせた。

 取材に応じた鍬原は「4月に合わせて。ゆっくり自分のペースを守ってやっていきたい」と話しているが、斎藤コーチは「オールスター明けに投げてくれれば」。昨季はドラフト指名直後の右ヒジクリーニング手術の影響で、スロー調整だった2位の畠世周が、オールスター後に6勝を挙げた例もあり、球団としては早くも軌道修正。未来ある右腕に無理をさせない方針だ。

 かつては2008年の山口鉄也から11年の澤村拓一まで4年連続で新人王を輩出(※08年の山口鉄は育成出身でプロ3年目の受賞、12年の松本哲也も育成出身でプロ3年目の受賞)し、13年の菅野智之は13勝で1年目からエース格の働き。彼らの活躍を知るファンも、鍬原本人も、近い将来のパフォーマンスを信じ、我慢のときだ。

文=坂本 匠 写真=BBM