マイナーで二刀流に挑戦しているレイズ傘下所属のブレンダン・マッケイ。今季ケガがありながらも二刀流の成果を見せ始めている[写真提供=Charlotte Stone Crabs]

 レイズのブレンダン・マッケイは2017年6月、二刀流選手としてドラフト一巡指名された。18年は初めて、プロでフルシーズンにプレー。1Aで投げては19試合登板、78回1/3で、5勝2敗、防御率2.41と上々の成績。2Aに上げて良いレベルと言われている。

 一方、打つ方は56試合で、192打数41安打、打率.214、6本塁打、39打点、来季も1Aでという下の評価だ。8月末、マッケイがプレーする、シャーロット・ストーンクラブズの本拠地(フロリダ州ポートシャーロット)で話を聞いた。彼は今季SNSで大谷翔平のプレーぶりを時間さえあればチェックしていたと明かす。

「大谷が二刀流はMLBでも可能だと証明してくれた。僕や、僕のように二刀流を志す次世代の選手にとって、とても重要な成功だと思う」と喜ぶ。マッケイの二刀流は6日間に1度投手で先発登板する。登板日の前日と翌日はDHで、それ以外は一塁手でプレー。休みは、中5日のちょうど真ん中の日。ブルペンに入るだけで試合には出ない。

「この日程は決して難しくはなかった。大学時代、中6日だったのが中5日になっただけ。登板の前日翌日はDH。翌日は腕だけでなく、身体中が張っているから打つだけにしている。ブルペンの日に試合に出ないのは、どこかで休む日を作らないといけないから。チームメートのケガなどで必要なら、プレーできていた」とのこと。

 球団は一塁手のスローイングがどれだけ投手のリカバリーにマイナスになるかを心配していた。ライトからの返球を中継するなど、走者二塁、遊ゴロのケースで、二塁走者が遅れてスタートを切り、6−3−5のケースなど、何度か思い切り強く投げたが、問題はなかったそうだ。

「野球選手は体をどう調整したらいいか知っている。一塁手と投手なら可能だと思う」と話す。一部地元メディアはシーズン終盤「二刀流にこだわるとメジャー昇格が遅くなる。せっかく投球内容が良いのだから打撃は諦めるべき」と書いた。

 だが本人は「今までも高校、大学とレベルが上がるときは、まずは投げる方で活躍し、打つ方が後に続く感じだった。今年も、最後の方はボールがよく見えていたし、いい当たりが正面を突いた。残念なのはワキ腹痛で途中戦列を離れたこと。直接痛めたのはピッチングのときだが、原因は両方。左で打って、左で投げて、同じ方向に体を捻るから。でもこの経験も今後に生かせればいい」ときっぱり言う。

 レイズは斬新な考え方を持つ球団で、今年も「オープナー」のような新戦術を先に採用した。マッケイの二刀流も引き続きサポートしていく考えだ。

「僕自身、野球は勝つためにいろんなプレーの仕方があってしかるべきという考え。元々戦術を考えるのが好きで、投げて、守って、打って、走ってと、すべてに興味がある。だから全てをやり続けたいし、二刀流でい続けたい。MLBの25人の選手枠にそんな選手が一人でもいれば、2人分あるいはそれ以上のインパクトがある。そういう選手として優勝に貢献したい」と語気を強める。大谷に続く本格二刀流、メジャー・デビューが待ち遠しい。

文=奥田秀樹 写真=Charlotte Stone Crabs