ロッテ・佐々木朗希

 6月21日の広島対DeNA戦(横浜)で、広島の注目ルーキー・森下暢仁が公式戦初先発した。どのような投球を披露するか注目が集まったが、いきなり7回無失点と好投。抑えが逆転されて初白星こそ逃したが、続く28日の中日戦(ナゴヤドーム)で8回2/3を9安打、3失点でプロ初勝利をマーク。今年の新人王最有力と評価されるだけのピッチングを見せつけた。こうした華々しい一軍公式戦デビューを飾った選手もいれば、初出場を目指して修練を重ねている注目ルーキーもいる。今回は、「一軍公式戦デビューを目指す2020年の注目ルーキー」をピックアップして紹介する。

ドラフト上位指名の注目ルーキーの現状は?


 まずは4球団競合の末、ロッテに入団した佐々木朗希だ。2月のキャンプインから一軍帯同を続けており、吉井理人投手コーチの下でみっちりと「英才教育」を受けている。5月26日にはプロ入り後初のシート打撃に登板し、最速160キロを2度記録。仕上がりは順調で開幕前の一軍練習試合での登板が予定されていたが、疲労が原因で回避。現在も一軍に帯同しながら調整が続けられているが、今後の登板については明かされていない。期待の黄金ルーキーがベールを脱ぐ瞬間を待ちたい。


ヤクルト・奥川恭伸

 佐々木と並ぶ注目のルーキー投手がヤクルトの奥川恭伸だ。1月に右ヒジの炎症が分かり、キャンプはスロー調整が指示されたが、その後は順調そのもの。復調後も「じっくり育成する」という球団の方針から二軍で育成が進められ、6月20日のイースタン・リーグ開幕戦(対西武、戸田)で待望のデビューを果たした。結果は1イニングを投げて無安打、2奪三振と上々の出来。さらに30日の二軍ロッテ戦(戸田)で先発すると1回を無安打、1奪三振に抑え、自己最速タイの154キロもマークした。今後は二軍で何試合か先発させ、長いイニングを投げ切る力を測ることになりそうだ。そこで結果が残せたなら、今シーズン中の一軍昇格も夢ではない。


中日・石川昂弥

 中日の石川昂弥も、一軍での公式戦初出場が待ち遠しい選手だ。3球団競合の末に地元・中日に入団した石川は、3月24日の二軍練習試合でプロ初本塁打を記録。翌25日には巨人との一軍練習試合で「一軍デビュー」を果たした。新型コロナによる中断後は二軍練習試合で活躍を続けており、19日の二軍開幕戦(対広島、由宇)は四番でフル出場。開幕3連戦で11打数4安打とまずまずの結果を残した。その後も四番を打ち続け、7月2日の二軍オリックス戦(ナゴヤ)では“プロ1号本塁打”を含む3安打、2打点。二軍で四番としての英才教育の日々が続く。


阪神・西純矢

 佐々木や奥川とともに「高校BIG4」と評価されたのが阪神のドラフト1位・西純矢。春キャンプから二軍でじっくりと育成が続けられてきた。ここまで順調に来ており、6月24日に甲子園で行われた二軍オリックス戦で待望のデビュー。4回に2番手として登板し、3回3安打無失点と好投した。チームは6回に1点を奪い、西は初白星も記録している。7月2日の二軍広島戦(由宇)では先発して4回2/3を1安打、1失点。二軍で力強い投球を披露している。


阪神・及川雅貴

「高校BIG4」の残る一人が、阪神にドラフト3位で入団した及川雅貴。こちらも西と同じく二軍で育成が進められている。開幕までの練習試合では制球を乱す場面もあったが、好投を続けており、6月25日の二軍オリックス戦(甲子園)で待望のデビューを迎えた。この試合ではストレート、変化球ともに抜群で、2回を投げて相手打線を完璧に封じ込めた。前日の西に続き初勝利も飾っており、両者が切磋琢磨することでチームの戦力アップにもつながるだろう。

 今後一軍公式戦初出場を目指す、2020年の注目ルーキーをピックアップし、その現状をまとめてみた。特に注目なのはロッテの佐々木だが、ロッテは基本的に焦らずじっくりと原石を磨く方針のため、もしかすると今シーズンは「一軍登板はなし」ということもあり得る。ただ、佐々木が予想以上の成長を見せれば、そうしたチーム方針が覆る可能性もあるだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM