今シーズンは、ヘラルド・パーラ(巨人)、ジャスティン・ボーア(阪神)、アダム・ジョーンズ(オリックス)、アルシデス・エスコバー(ヤクルト)と、メジャー実績のある期待の大物助っ人が来日。いずれも大きな期待が寄せられたが、シーズン終盤の今、彼らの成績はどうなっているのだろうか? 現状をまとめてみた。
※記録は10月17日現在

すでに退団濃厚な選手も……



期待外れの成績に終わったパーラ

●ヘラルド・パーラ(巨人)
47試合 打率.267、4本塁打、13打点

 まずは巨人のパーラだ。メジャー通算1312安打の成績を残しており、2019年シーズンはナショナルズの中心選手としてワールド・シリーズの初制覇に貢献。そのオフにFAとなり、巨人が1年契約でこの大物助っ人を獲得した。

 しかし、オープン戦は30打数7安打、打率.233と調子は上がらず、6月の練習試合でも32打数6安打と低迷。それでも覚醒が期待されて開幕スタメンに指名されると、2試合目で来日初本塁打を記録するなど復調の兆しを見せた。その後、6月は月間打率.290、7月は.313と少しずつ調子を取り戻すが、8月に入ると右ヒザの不調もあり、まったく打てなくなってしまう。9月に一軍復帰するも、月間打率は.143。10月13日に登録抹消となり、ヒザの治療のためアメリカに帰国すると球団より発表された。再来日せずに退団という可能性も少なくない。


得点圏打率.254とチャンスで打てないボーア

●ジャスティン・ボーア(阪神)
95試合 打率.246、16本塁打、43打点

 メジャー6年で通算92本塁打、シーズン20本塁打を3度記録したこともあり、期待の長距離砲として阪神に入団した。オープン戦では散々な結果だったものの、6月の練習試合では3試合連続本塁打を記録。公式戦での活躍が大いに期待されたが、なんと開幕から18打席無安打で球団記録を更新してしまう。

 それでも我慢強く起用された結果、徐々に調子を取り戻し、7月には月間7本塁打をマークするなど、持ち前のパワーを見せつけた。翌8月も月間5本塁打とまずまずの成績を残すが、そこから調子が下降。それでもここまで95試合で起用されているように、一発があるため、貧打の阪神にとっては外しにくい存在。とはいえ、ここぞという場面で打てないシーンも目立つため、このままでは残留は厳しいだろう。


メジャー通算282本塁打の実力を見せているとは言い難いジョーンズ

●アダム・ジョーンズ(オリックス)
84試合 打率.259、11本塁打、40打点

 MLB通算1939安打、282本塁打。2013年にはシルバースラッガー賞(各ポジションで最も優れた打撃を見せた選手に贈られる賞)、ゴールドグラブ賞も4度選出されている。昨年オフにFAとなり、オリックスが2年総額800万ドル(プラス出来高)で契約した。

 オープン戦、練習試合と期待されたような活躍はできなかったが、公式戦に入ると少しずつ復調。とはいえ、6月は月間打率.243と物足りない数字だった。その後も打線の中軸に起用され続けるも、打率は常に2割台中盤を上下と期待されたような数字が残せなかった。それでも10月は38打数11安打と上昇の兆しを見せているが……。


長打力がないのが気になるエスコバー

●アルシデス・エスコバー(ヤクルト)
87試合 打率.285、1本塁打、27打点

 MLB有数の守備の名手として活躍した選手で、ロイヤルズ時代の2015年にはワールド・シリーズ制覇に貢献。遊撃手でゴールドグラブ賞にも選出された。MLB通算1367安打とシュアな打撃も持ち味だ。2019年はマイナーでプレーし、オフにFAとなったことでヤクルトが獲得した。

 大物助っ人4人の中で、最もチームに定着しているのがエスコバーではないだろうか。開幕前から定評のある守備を披露していたものの、バッティングは不調で、公式戦が始まってからもなかなか調子が上がらなかった。6月の月間打率は.207と低迷したが、日本の野球にフィットし始めたのか、7月は.309、8月は.297と数字も上昇。10月に入ってからさらに調子を上げており、通算打率は.285でチーム3位。10月7日の試合からは一番での起用も増え、チームの切り込み役として重宝されている。

 メジャー実績のある4人の大物助っ人の現状をまとめてみた。4人の中で活躍しているといえるのはエスコバーのみ。ボーアは「ぎりぎり及第点」、ジョーンズは年俸に見合った活躍とはいえないが、数字だけで見ればまずまずといったところか。厳しいのはパーラだろう。チームが好調で、途中加入のゼラス・ウィーラーが奮闘しているだけに、その不振が際立っている。果たして4人のうち来季も残留できるのは誰なのか。今後のプレーに注目したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM