読売ジャイアンツ



巨人・岡本和真

 11月9日時点で本塁打(31本)、打点(96点)のリーグトップに立つ岡本和真をおいてほかには考えられない。本塁打は3年連続の30本超え、打点も同じく3年連続の90点超え。チームの連覇はこの岡本の存在なしには成しえなかった。特に坂本勇人、丸佳浩といった主力どころが不調に陥っていた序盤戦は、一時は打撃主要3部門でトップに立つ働きでチームの得点力を維持したことは特筆に値する。その後、率こそ落としたが、勝負強さは健在(現時点で得点圏打率はリーグ2位の.350)だった。120試合制での成績であることも忘れてはならないが、残り2試合で2年ぶりに100打点の大台に乗せるかどうかにも注目が集まっている。

阪神タイガース



阪神・大山悠輔

 11月7日の広島戦(マツダ広島)で大飛球の今季第28号の本塁打を放った大山悠輔。9日現在、リーグトップの巨人・岡本和真に3本差をつけられているが、まだまだ本塁打王はあきらめない。開幕時はスタメンに大山の名前はなく、6月は本塁打ゼロ。しかもチームは開幕ダッシュに失敗した。そして大山がスタメンに入り本塁打を量産し始めると、チームも上昇。気がつけば本塁打王と打点王の争いに加わるほどの活躍だった。もちろん助っ人のサンズの貢献も大きいが年間を通して活躍した大山が打者のMVPにふさわしい。

中日ドラゴンズ



中日・ビシエド

 投手の大野雄大のような突き抜けた存在はいない。2年連続で最多安打のタイトルが確実な大島洋平、9年目にして初の3割をクリアしそうな高橋周平の名が挙がるが、やはり打のMVPは主砲のビシエドだろう。10月29日の阪神戦(甲子園)でダイビングキャッチを試みて左肩を負傷。登録抹消となったが、17本塁打と82打点はチームトップの数字。得点力不足に悩むチームにとって、一発もあるビシエドの存在は非常に大きかった。今季初の有観客試合となった7月10日の広島戦(ナゴヤドーム)では延長10回にサヨナラ本塁打。ビシエドここにありと見せつけた一撃が印象深い。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA・梶谷隆幸

 現在は左肩関節脱臼で登録抹消されているものの、四番に抜てきされた期待に応え、首位打者につける佐野恵太の躍進は見事だった。しかし、ここでは数試合でスタメンを外れることはあったが、シーズンを通してリードオフマンを務め打率.325で2位につける梶谷隆幸に打者MVPを贈りたい。今季は、毎年のように、ときにシーズン中でも変えていたフォームを固定して打撃アプローチに一貫性を持たせた。さらに逆方向も意識するようになると、これまでの「もろさ」が「強さ」に変わった。10月18日、巨人戦(横浜)で放った逆転満塁弾は、チームのハイライトの一つだ。打率、安打数でキャリアハイを更新する充実のシーズンとなった。

広島東洋カープ



広島・鈴木誠也

 今季の広島では、プロ11年目の覚醒を見せた堂林翔太の活躍も印象的だったが、1年間を通しての成績となると、MVPはやはり鈴木誠也になる。シーズン途中に四番から三番に打順は変わったが、11月9日現在、リーグ9位の打率.295、リーグ5位タイの25本塁打、リーグ7位の75打点をマークしている。ただ、この成績も、チームの不振もあって、本人には苦しいシーズンだったことは間違いない。鈴木自身も7月までは.341と高打率だったが、8月、9月に調子を落とし、月間打率はそれぞれ.267、.265。また、ここという場面ではほとんど勝負してもらえず、殊勲打も多くは放てなかった。「自分が打って、チームも勝つ」の理想への戦いは、まだまだ続く。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト・村上宗隆

 開幕から不動の四番打者を務める村上宗隆が打者MVPで異論はないだろう。打点、打率、本塁打でリーグトップを争い、得点圏打率.352は11月9日現在でリーグトップ。今季は「3割、30本塁打、100打点」を目標に掲げて望んでおり、「(143試合ではなく、今季は120試合で)難しいかもしれないが、達成できたらすごいこと。挑戦する価値はある」と意気込んでいた。その言葉どおり、打率.306、28本塁打、86打点と目標に近い数字をたたき出し、20歳の若さで今や絶大な信頼を寄せられるチームの柱へと成長している。「ヤクルトの四番を打っている以上、僕がチームを勝たせたい」。四番としての覚悟が、成績にも表情にもにじんでいる。

写真=BBM