読売ジャイアンツ



巨人・坂本勇人

 リーグトップの532得点を稼ぎ出した打線の中心は坂本勇人、岡本和真、丸佳浩で形成したクリーンアップだ。もともとは2019年に機能した二番・坂本、三番・丸、四番・岡本でスタートしたが、坂本、丸の不調でこれを解体。苦肉の策ではあったものの、次第に調子を取り戻し、これがハマる。夏場以降は一番・吉川尚輝、二番・松原聖弥の25歳コンビがクリーンアップにつなぐパターンも出来上がった。彼ら以外にも一時は五番を打った大城卓三、前半戦の救世主となったZ.ウィーラー、下位打線を支えた中島宏之の貢献度も高かった。21年はこれにDeNAからFAの梶谷隆幸を獲得。20年はリーグ打率2位の.323を放っており、原辰徳監督は一番に据えて梶谷、坂本、丸、岡本の上位打線で得点力アップを目論む。

阪神タイガース



阪神・近本光司

 悔しさをバネに変えて覚醒した大山悠輔が打線を引っ張った1年だった。開幕スタメンから外れるなどレギュラー扱いではなかったが、そこから四番を実力でつかんだ。さらに新加入のサンズが10月まで打撃好調を維持。チーム最多安打139本を放った一番・近本光司を含め上位打線でチームをけん引し2位に。21年はここにアマNo.1スラッガーの佐藤輝明(近大)と韓国リーグで打撃2冠を獲得したロハス・ジュニアが加入する予定だ。2年連続で大山が本塁打争いをするような活躍を見せれば、20年以上の攻撃力を持つ打線になり、巨人の3連覇阻止の筆頭格になる可能性は高い。

中日ドラゴンズ



中日・大島洋平

 2019年のチーム打率は.263でリーグトップを誇ったが、20年は.252とリーグ4位となった。70本塁打、429得点はリーグ最下位。力投が目立った投手陣に比べると、20年も打撃陣は低調だったと言わざるを得ない。それでも大島洋平は2年連続最多安打、高橋周平はプロ8年目にして初の3割をマーク。17本塁打&82打点はチームトップのビシエドら個々に数字を残した選手もいたはいたが、つながりに欠けた点は否めない。逆転負けも少なかったが、逆転勝ちも少なかった。レギュラー陣を脅かす選手の層が薄いのが大きな課題であり、21年は根尾昂、石川昂弥ら、若竜たちの飛躍に期待がかかる。アルモンテの代役として獲得した新助っ人のガーバー、14年ぶりに古巣復帰となる福留孝介がどこまでやれるかにも注目だ。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA・佐野恵太

 2020年の打率.266はリーグトップ、135本塁打はリーグトップタイと攻撃陣の打力は高かった。ロペス、ソトの実績ある外国人に加えて、ケガで離脱した期間もあったもののオースティンがパワーを見せつけた。そして何より首位打者に輝いた獲得した佐野恵太が四番で機能したことが大きかった。しかし、「令和のマシンガン打線」とも呼ばれた攻撃陣の得点数はリーグ3位。打線の力を得点に結びつけることができなかった。梶谷隆幸、ロペスがチームを去る21年に向けて、より得点力を重視した攻撃陣への生まれ変わりが必要となるだろう。

広島東洋カープ



広島・堂林翔太

 主砲・鈴木誠也が5年連続打率3割&25本塁打以上という史上4人目の記録を残し、堂林翔太が「11年目の覚醒」を見せて8月2日まで打率3割5分以上をマークするなど、いずれもリーグ2位の打率.262、523得点と、ある程度の結果は残した。ただし、機動力や長打力という攻撃のバリエーションにおいては、これまでと比較するとなくなってきている印象は否めなかった。2021年は、機動力においては河田雄祐新ヘッドコーチの下、走塁面での高い意識をチーム全体で取り戻していくことができるかと、20年に固定できなかった一番打者の発掘、長打力においては3Aで本塁打王を獲得したことのある新外国人のケビン・クロンの出来がカギになりそうだ。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト・山田哲人

 2020年のチーム打率.242はリーグワースト。468得点も同5位と、最下位に甘んじた理由は投手陣だけにあるわけではない。リーグ3位の打率.317で牽引した青木宣親、最高出塁率のタイトルを手にし、リーグ2位の28本塁打、86打点をたたき出した村上宗隆はいたものの、やはり2人だけの活躍では補い切れなかった。中でも山田哲人の故障、不調の影響は大きかった。また、五番打者を固定できず、村上との勝負を避けられたことも多数。青木、村上が出塁しても、決定打に欠けた。21年はFA権を取得した山田が残留で、コンディションも万全の状態に持ってくるはず。ソフトバンクを退団した内川聖一のほか、パイレーツのホセ・オスナ、インディアンスのドミンゴ・サンタナという大砲も加入する。五番打者を確立することで、四番・村上から逃げられない打線となる。

写真=BBM