昨季リーグ連覇を飾った巨人は、戸郷翔征が19試合登板で9勝6敗と大ブレークしたことが大きなプラスアルファだった。高卒新人の2019年は一軍デビューを飾り1勝を挙げたが、2年目は首脳陣の期待以上の結果を残した。エース、2番手だけでなく3番手以降の先発陣が稼働することが頂点を狙う上で重要なカギを握る。今季の大ブレークが期待される「先発の柱」を12球団別に分析した。彼らはチームの命運を握る存在だと言っても過言ではないだろう。
※の数字は昨季成績


巨人・畠世周

・巨人 畠世周 
※12試合登板、4勝4敗、防御率2.88

 新人の2017年の6勝が自己最多では物足りない。度重なる故障もあり伸び悩んでいるが、150キロを超える直球を武器に2ケタ勝利は十分にマークできる力を持っている。リーグ3連覇へ、2ケタ勝利がノルマだ。

・阪神 藤浪晋太郎
※24試合登板、1勝6敗7ホールド、防御率4.01

 高卒新人の年から3年連続2ケタ勝利をマークした右腕に、「大ブレークが期待される」という表現はふさわしくないかもしれないが、復活してもらわなければ困る右腕だ。制球難に苦しんでいたが昨季の後半戦は復活の兆しが。阪神のエース復権へ。

・中日 梅津晃大 
※7試合登板、2勝3敗、防御率3.74

 昨季は開幕先発ローテーションに入ったが、8月2日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で10回無失点の快投を最後に右ヒジ痛で戦線離脱。今季から背番号「18」を背負うのは球団の期待の表れ。大野雄大、柳裕也とともに先発の中心になる。


DeNA・坂本裕哉

・DeNA 坂本裕哉 
※10試合登板、4勝1敗、防御率5.67

 プロ初登板初勝利の華々しいデビューも、その試合で右足首を捻挫して2カ月以上の長期離脱。復帰後は好不調の波が激しかった。東克樹、今永昇太が故障明けで復帰時期が定まっていないだけに、同じ左腕の坂本にかかる期待は大きい。

・広島 中村祐太 
※8試合登板、3勝4敗、防御率2.31

 昨季は9月下旬から先発ローテーションの一角を担い、安定した投球を見せた。大瀬良大地、森下暢仁、九里亜蓮、野村祐輔、床田寛樹、遠藤淳志と先発枠を巡る競争は熾烈だが、中村が開幕から白星を重ねれば広島の3年ぶりの覇権奪回にグッと近づく。

・ヤクルト 高橋奎二
※10試合登板、1勝3敗、防御率3.94

 快速球が武器の若手左腕だが、高めに浮いたストレートを痛打される場面もあり、昨季は1勝のみ。先発の台所事情が苦しいだけに、首脳陣の期待は大きい。オフに元AKBの板野友美
と結婚。生涯の伴侶を得て、今季こそ飛躍の年にしたい。


ソフトバンク・大竹耕太郎

・ソフトバンク 大竹耕太郎
※3試合登板、2勝0敗、防御率2.30

 昨季はウエスタン・リーグで最多勝、最優秀防御率、最高勝率とタイトルを独占。他球団であれば一軍の先発ローテーションの中心になれる素材だ。12球団で最もハイレベルな先発争いを勝ち抜き、2ケタ勝利を狙う。

・ロッテ 佐々木朗希 
※登板なし

 高卒1年目の昨季は一、二軍で実戦登板なし。シーズン中は異例の一軍帯同で心身を磨いた。球界を代表する投手になれる可能性を秘めた163キロ右腕はいつベールを脱ぐか。「エースになれる素材」は数少ないだけに、期待は高まるばかりだ。

・西武 浜屋将太 
※12試合登板、3勝3敗、防御率4.97

 新人の昨季は救援で結果を残せずファーム降格したが、9月中旬に先発要員で昇格すると最後までローテーションを守り3勝をマークした。先発陣は左腕が少ないだけに貴重な存在。今季はシーズン1年間通じて一軍定着を目指す。


楽天・瀧中瞭太

・楽天 瀧中瞭太 
※8試合登板、2勝1敗、防御率3.40

 150キロを超える直球、フォーク、カットボールで力強い投球を見せた本格派右腕。昨季は9月中旬から先発でチャンスをつかみ、8試合先発で4試合がクオリティースタート(6イニング以上を投げて自責3点以下)とゲームメーク能力が高かった。今季は2ケタ勝利だ。

・日本ハム 上原健太 
※7試合登板、1勝3敗、防御率4.46

 190センチの長身を誇る左腕。昨季は自己最速を更新する152キロを計測した。身体能力はチームNo.1だが、能力の半分も出し切れていない。2ケタ勝利をマークしてもまったく不思議ではない。覚醒が待たれる。

・オリックス 宮城大弥 
※3試合登板、1勝1敗、防御率3.94

 12球団の高卒新人で一番乗りのプロ初勝利をマーク。10代とは思えない落ち着いたマウンドさばきで大物の風格を漂わせる。「将来のエース左腕」が開幕から先発ローテーション入りを果たして、チームは最下位からの巻き返しを狙う。

写真=BBM