開幕してから約2カ月が経過したパ・リーグ。5月25日からは交流戦も始まるが、果たして各球団は順調に戦うことができていたのか。パ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
記録は5月24日現在

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク・千賀滉大

1位・ソフトバンク 75点

 ソフトバンク最大の敵と言えば『選手の故障』。今季も“例外なく”悩まされている。何と言ってもエース・千賀滉大の“開幕出遅れ→復帰→一軍初登板で左足首のじん帯損傷で前半戦絶望”は最悪の出来事だった。それに加えて先発陣には波乱続き。開幕ローテ陣が不安定さを露呈し、高橋礼は二軍降格。笠谷俊介も中継ぎに配置転換になっている。石川柊太はただ一人先発ローテを守っているものの、一発に泣く場面が多く、粘投を勝ちにつなげられないのも気になるところだ。それでも、チームは何とか首位で交流戦を迎える。打線はリーグトップの打率.264。欲を言えばもう少し得点力が……だが、四番・柳田悠岐を中心に徐々につながり出しているのは良い点だ。過去8度の優勝を誇る得意の交流戦は、L.モイネロ、森唯斗のリリーフ2本柱を欠いての戦いとなるが、選手層と勢いで乗り切ってみせる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天・早川隆久

2位・楽天 85点

 開幕からここまで首位争いができており、石井一久GM兼任監督の船出はいたって順調と言えるだろう。特筆すべきはドラフト1位ルーキー・早川隆久の活躍だ。ここまでプロ初勝利から6勝をマークしており、これはチームのみならず、パ・リーグでもトップの成績だ。打線では浅村栄斗が打率.312をマーク。ここにきて本塁打も出始めており、チームトップの34打点を挙げる島内宏明とともに中軸の役割を全うしている。課題があるとすれば、田中将大、岸孝之という実績十分な右腕が思うように勝ち星を伸ばせていない点か(いずれも2勝3敗)。それでもチーム防御率3.39はリーグトップで、投手陣の安定感が快進撃を支えている。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ・マーティン

3位・ロッテ 75点

 開幕5連敗のスタートも打線の奮起で早々に借金完済。特に奮闘したのがマーティンだ。開幕3戦目から二番に座り、14本塁打、35打点。一番・荻野貴司もリーグトップの59安打、三番・中村奨吾も得点圏打率.342と勝負強さを発揮し、5月に入って8本塁打とレアードも調子を上げている。開幕当初は制球に苦しんだ抑えの益田直也に安定感が戻っているのも好材料。ただ、先発防御率は3.99とゲームを作れない試合もあり、さらに四番・安田尚憲のバットが湿りがちと不安材料も。とはいえ、井口資仁監督はシーズン前に「全員が良いというときはない。誰かが悪いときに誰かがカバーしていきたい」と言っていた。上位と僅差の3位。個々の好不調の波を全員でカバーする戦いは、早々の借金完済が物語る。

埼玉西武ライオンズ



西武・松本航

4位・西武 60点

 5月23日の日本ハム戦(メットライフ)に3対10で負け、借金1で交流戦に突入することになった西武。開幕直後から主力野手にケガ人が続出し、外国人も5人中4人が不在と戦力が整わなかったが野手で呉念庭、愛斗、そして新人の若林楽人らが台頭し、なんとか踏ん張ってきただけに60点はあげられる。課題の先発陣も「安定感を見せて成長している」と辻発彦監督は評価。今井達也は荒れ球を武器にするスタイルを確立しつつあり、一時期中継ぎに回った松本航も先発復帰後、3連勝をマーク。高橋光成も開幕から負けなしの5連勝とエースの称号を手に入れつつある。まだ打線の爆発力を欠き、守護神の増田達至も二軍調整中と不安要素もあるが、交流戦を契機に浮上を目論みたい。

オリックス・バファローズ



オリックス・杉本裕太郎

5位・オリックス 50点

 育成と勝利の同時遂行を期す中で、勝率5割付近を推移したことは奮闘と言えるが、開幕遊撃スタメンを果たした19歳・紅林弘太郎ら若手の活躍は勢いを生む一方、若さゆえのもろさも。紅林は5失策の数字だけでなく、守備、走塁面でも細かなミスで勝機を逃すこともしばしば。開幕時点で抑えに抜てきされた漆原大晟も制球が安定せず、いまだクローザーは流動的なのが借金返済とはいかない一因だ。とはいえ、明るい話題も多い。近年になく打線は好調で、本塁打はリーグトップの47。11本塁打を放っている杉本裕太郎が四番に定着し、首位打者の吉田正尚との三、四番を形成して打線の軸が定まった。投げては高卒2年目の宮城大弥が4勝と大奮闘。救援陣が整備されれば、上位浮上も見えてくる。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム・ロドリゲス

6位・日本ハム 40点

 新型コロナウイルスの陽性者が多数出たことで5月は4試合延期となり、ここまで試合消化は44試合。15勝24敗5分で依然として最下位に低迷しているが、好材料も出てきた。投手陣はチーム防御率3.96と3点台で踏ん張り、開幕1カ月時点では5点台だったリリーフ陣の防御率が4.46に上昇。崩壊していたリリーフ陣に好転の兆しも見えてきて、開幕2カ月の採点は1カ月前より10点アップの40点。打線はチーム打率.221と得点力不足は解消されていないものの、日替わりオーダーで何とかしのいでいる。二軍調整中の中田翔に代わり四番を務める王柏融が5月は3本塁打をマークするなど奮闘。先制点を挙げながらも僅差で勝ち切れない試合も目立ち得点機での打撃が課題だ。

写真=BBM