現役選手の「通算記録ランキング」を見ると、トップは鳥谷敬(ロッテ)や福留孝介(中日)といったベテラン選手の名前が多く並ぶ。では、40代、30代の選手よりキャリアの浅い「20代」の選手で、現役通算記録の上位に食い込んでいる選手はいるのだろうか?
※成績は5月25日現在

4部門でTop10にランクインの山田



ヤクルト・山田哲人

 NPB公式の「現役通算記録」では上位20位までの選手が紹介されている。このランキングのTop10に「20代選手」が入っている項目と、ランクインしている選手を以下にまとめてみた。

●三塁打
3位 西川遥輝(日本ハム)50本
10位 源田壮亮(西武)34本

※その他Top20位までの20代選手
15位 京田陽太(中日)28本
19位 今宮健太(ソフトバンク)25本

●本塁打
7位 山田哲人(ヤクルト)224本

※その他Top20位までの20代選手
17位 山川穂高(西武)157本
19位 鈴木誠也(広島)151本

●盗塁
2位 西川遥輝(日本ハム)294個
6位 山田哲人(ヤクルト)177個

※その他Top20位までの20代選手
15位 源田壮亮(西武)133個

●犠打
1位 今宮健太(ソフトバンク)312犠打

※その他Top20位までの20代選手
14位 田村龍弘(ロッテ)109犠打
19位 若月健矢(オリックス)103犠打

●故意四球
2位 吉田正尚(オリックス)45個

※その他Top20位までの20代選手
13位 鈴木誠也(広島)26個
20位 山田哲人(ヤクルト)21個

●打率(4000打数以上)
6位 山田哲人(ヤクルト).2916

●長打率(4000打数以上)
1位 山田哲人(ヤクルト).523

 特に目立つのが4部門でTop10に入っている山田哲人。高卒で入団して現在28歳、プロ11年目だが、長く球界で活躍したベテランに交じって上位に食い込んでいる。本塁打に打率に盗塁にと、オールマイティーぶりを見せつけているが、特に素晴らしいのが長打率。現役4000打数以上の選手の中でトップ。.523は現役最多本塁打数の中村剛也をも超える数字だ。

 また、同じく現役1位の記録では今宮健太の犠打も挙げられる。歴代記録でも4位に入っており、最多の533犠打超えも狙える数字だ。ここ数年はケガや不調で失速しているが、今季は8犠打と好調。シーズンを終えるころにはさらに通算成績を伸ばしていることだろう。

 故意四球(敬遠)で2位の吉田正尚も実はすごい記録だ。現役1位は巨人の坂本勇人で48個だが、これはプロ15年での数字。吉田はまだプロ6年目と、坂本の半分以下のキャリアで45もの敬遠を受けている。3年目から常に打率3割超え、昨季は首位打者となった現役最高と称されるバッターだけに、今後も敬遠数は伸びるはずだ(さすがに427個で歴代最多の王貞治を超えるのは難しいが……)。

20代の助っ人が驚異的なペースでホールドをマーク



ソフトバンク・モイネロ

 次に、20代選手がTop10以内の「現役投手記録」を調べてみた。

●セーブ
2位 山崎康晃(DeNA)169セーブ
5位 松井裕樹(楽天)154セーブ
9位 森唯斗(ソフトバンク)114セーブ

※その他Top20位までの20代選手
18位 ライデル・マルティネス(中日)35セーブ
20位 ヘロニモ・フランスア(広島)32セーブ

●ホールド
10位 リバン・モイネロ(ソフトバンク)106ホールド

※その他Top20位までの20代選手
11位 森唯斗(ソフトバンク)102ホールド
18位 岩崎優(阪神)84ホールド

●HP
9位 森唯斗(ソフトバンク)123HP

※その他Top20位までの20代選手
10位 リバン・モイネロ(ソフトバンク)120HP
19位 岩崎優(阪神)98HP

●暴投
8位 藤浪晋太郎(阪神)48暴投

※その他Top20位までの20代選手
16位 千賀滉大(ソフトバンク)38暴投
19位 高橋光成(西武)33暴投

●ボーク
2位 岡田明丈(広島)7個
5位 武田翔太(ソフトバンク)5個
5位 上沢直之(日本ハム)5個

※その他Top20位までの20代選手
13位 千賀滉大(ソフトバンク)3個
13位 松井裕樹(楽天)3個
13位 中村稔弥(ロッテ)3個

 投手記録で際立つのが、セーブで現役2位のDeNA・山崎康晃。史上最年少での150セーブを記録したものの、昨季は大不振に陥った。今季は復調気配にあり、5位の松井裕樹とともに、名球会入りの条件となる250セーブ目指して奮起してもらいたいところだ。

 また、ホールドで現役10位のリバン・モイネロは、NPB5年目という短い期間で106ものホールドを記録。驚異的なペースだ。外国人選手だがまだ24歳と若く、成績次第ではこれから先、長く日本球界に在籍し続ける可能性もある。その場合は、歴代最多ホールドを樹立してもおかしくないだろう。

 その他の興味深い記録では、Top10圏外ではあるが、「ボーク」の中村稔弥が挙げられる。今季でまだプロ3年目ながら、すでに3回とかなりのハイペース。千賀滉大や松井裕樹らと並ぶ現役13位にランクインしてしまっている。

「現役通算記録の上位に食い込んでいる20代選手」を紹介した。今回挙がった選手で特に好調なのが吉田正尚。現在打率.331でトップに立っており、三振数もここまでわずか7個という驚異の安定ぶりを見せている。そのため、故意四球もリーグトップの4。今シーズン中に現役トップに立つ可能性もある。ぜひ今季は、吉田をはじめ成績上位に食い込んでいる20代選手に注目してみてはいかがだろうか。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM