登録抹消された巨人・ビエイラ

 巨人の守護神・ビエイラが右肘違和感で9月8日に登録抹消された。今季の活躍ぶりは「陰のMVP」と評価しても異論はないだろう。8月13日の中日戦(東京ドーム)で計測したNPB史上最速の166キロの直球と、精度の高いスライダーで抑えとして首脳陣の信頼をつかみ、NPBの外国人新記録の32試合連続無失点を樹立。7、8月は計12試合登板し、0勝0敗9セーブ、防御率0.00で自身初の月間MVPを受賞した。熾烈な優勝争いを繰り広げる中、ビエイラの離脱は大きな痛手だが、戦いは続く。代役の守護神として抜擢される投手は誰になるだろうか。
※成績は9月9日現在

昨季は17セーブをマーク



巨人・デラロサ

・デラロサ
※今季成績28試合登板、0勝0敗7セーブ8ホールド、防御率4.56
※通算成績89試合登板、3勝0敗32セーブ18ホールド、防御率3.06

 実績も加味すると、最有力候補がルビー・デラロサだろう。来日1年目の19年に7月から守護神に抜擢されて胴上げ投手に。昨季も左ワキ腹の肉離れで約1カ月間戦線離脱したが、35試合登板、2勝0敗17セーブ5ホールド、防御率2.56でリーグ連覇に貢献した。今季も守護神として期待されたが、6月2日に左脚の違和感で抹消されると、ビエイラが守護神に。デラロサは7月に復帰以降セットアッパーを務めているが、大量失点を度々喫するなど安定感を欠いている。150キロを超える直球を武器に本来の状態を取り戻したい。

救援陣に不可欠な左腕



巨人・中川皓太

・中川皓太
※今季成績40試合登板、3勝2敗1セーブ19ホールド、防御率2.79
※通算成績194試合登板、10勝6敗24セーブ54ホールド、防御率3.04

 球界を代表するリリーバーだ。2019年はセットアッパー、守護神を務めて67試合登板で4勝3敗16セーブ17ホールド、防御率2.37をマーク。昨年は37試合登板で2勝1敗6セーブ15ホールド、防御率1.00と驚異的な安定感を誇った。今季はコンディション不良もあり、球に本来のキレがなく春先は痛打を浴びる場面が目立った。6月下旬には左第十肋骨骨折が判明し、東京五輪を出場辞退した。ケガが完治して8月22日に一軍昇格後は8試合連続無失点と好投を続けている。走者を背負ったピンチの場面でもきっちり抑える強靭な精神力も頼もしい。救援陣に不可欠な左腕だ。

守護神の資質を十分持つ右腕



巨人・畠世周

・畠世周
※今季成績34試合登板、3勝3敗0セーブ8ホールド、防御率3.55
※通算成績73試合登板、15勝12敗0セーブ11ホールド、防御率3.38

 投げている球を見れば、球界を代表する投手になると誰もが期待を寄せる。畠の能力はそれほど高い。150キロを超える直球、スライダー、カットボールを軸に球威、制球力は申し分なく、三振奪取能力も高い。菅野智之からエースの座を継承する有力候補と目されていたが、その力を出し切れていない。1年目の2017年にシーズン後半で先発ローテーションに定着し、6勝4敗、防御率2.99と大器の片鱗を見せたが、その後は腰痛、右ヒジの遊離軟骨除去手術、右肩の肉離れと度重なる故障で一軍定着もままならない。今季は開幕時に先発要員だったが、6月から救援に配置転換。強いメンタルを手に入れれば、守護神を務める資質は十分に備えている。

かつては2年連続30セーブ



巨人・山口俊

・山口俊
※今季成績9試合登板、2勝4敗、防御率3.40
※NPB通算成績436試合登板、66勝62敗112セーブ25ホールド、防御率3.35

 6月10日に米国から電撃復帰。先発で起用されて9試合登板で2勝のみだが、打線の援護に恵まれなかった登板があり、投球内容は決して悪くない。今後も先発で起用される可能性が高いが、救援事情が苦しくなった場合に抑えに回ることも考えられる。DeNA在籍時は守護神を務め、2010、11年と2年連続30セーブ以上をマーク。巨人でも移籍1年目の18年に先発から配置転換され、9月23日の阪神戦(甲子園)でセーブを挙げている。スプリット、スライダーを中心に多彩な変化球で制球力も良いため、四球から崩れる心配がない。守護神としての実績十分で計算ができるのは大きな魅力だ。

写真=BBM