今季、パ・リーグで得点トップに輝いた柳田

 打率や本塁打、打点といった打撃成績は、タイトル表彰の対象でもあるため注目が集まる。しかし、同じ打撃の指標でもある「得点」は、タイトル表彰がないこともあり、なかなか注目されることはない。そのため、表彰タイトルと比べて誰がシーズン最多なのか意外と知らない人も多いだろう。今回は、過去20年の「得点王」を紹介する。

本塁打王から盗塁王までバラエティー豊かな面々が並ぶ


 まずは2001年から2010年までの「セ・パ得点王」を以下にまとめてみた。

●2001年
松井秀喜(巨人)107得点
ローズ(近鉄)137得点

●2002年
松井秀喜(巨人)112得点
松井稼頭央(西武)119得点

●2003年
福留孝介(中日)107得点
井口資仁(ダイエー)112得点

●2004年
仁志敏久(巨人)106得点
松中信彦(ダイエー)118得点

●2005年
金本知憲(阪神)120得点
松中信彦(ソフトバンク)109得点

●2006年
福留孝介(中日)117得点
森本稀哲(日本ハム)84得点

●2007年
青木宣親(ヤクルト)114得点
森本稀哲(日本ハム)91得点

●2008年
赤星憲広(阪神)94得点
中村剛也(西武)90得点

●2009年 
坂本勇人(巨人)87得点
中島裕之(西武)100得点

●2010年
坂本勇人(巨人)107得点
西岡剛(ロッテ)121得点


06、07年と2年連続で得点王に輝いた日本ハム・森本

 松井やローズ、松中といった本塁打を量産するような選手だけでなく、赤星や西岡などパワーよりも高い走力が特徴の選手も得点王になっている。中には2006年、2007年と2年連続で得点王になった森本など、打撃タイトルは獲得できなかったが、チームの勝利に大いに貢献した選手もいる。どのようなタイプの選手でもリーグトップになれる、バラエティー性にも富んだ指標だといえるだろう。

タイトル表彰があれば山田哲人は3年連続受賞


 続いて2011年から2020年までのセ・パ得点王だ。

●2011年
青木宣親(ヤクルト)73得点
中村剛也(西武)97得点

●2012年
坂本勇人(巨人)87得点
中田翔(日本ハム)79得点

●2013年
バレンティン(ヤクルト)94得点
陽岱鋼(日本ハム)93得点

●2014年
山田哲人(ヤクルト)、丸佳浩(広島)106得点
柳田悠岐(ソフトバンク)91得点

●2015年
山田哲人(ヤクルト)119得点
柳田悠岐(ソフトバンク)110得点

●2016年
山田哲人(ヤクルト)102得点
秋山翔吾(西武)98得点

●2017年
丸佳浩(広島)109得点
秋山翔吾(西武)106得点

●2018年
山田哲人(ヤクルト)130得点
山川穂高(西武)115得点

●2019年
鈴木誠也(広島)112得点
秋山翔吾(西武)112得点

●2020年
梶谷隆幸(DeNA)88得点
柳田悠岐(ソフトバンク)90得点


3年連続を含む計4度の得点王になっているヤクルト・山田

 2011年から2020年の間で目立つのがヤクルトの山田哲人とソフトバンクの柳田悠岐。山田は2014年から2016年までの3年連続を含む計4度の得点王に輝いており、柳田も2014年、2015年、2020年でリーグ最多得点をマークしている。現役のNPB所属選手では山田の通算4度が最多だったが、今季は柳田悠岐が通算4度目の最多得点に輝いており、トリプルスリー男の両者が並ぶ形となった。

 ちなみに、シーズン歴代最多は1957年にロビンスの小鶴誠が記録した143得点。ローズが2001年にマークした137得点が歴代2位で、山田の130得点は阪神の藤村富美男と並ぶ歴代3位タイとなる。また、通算では王貞治の1967得点がNPB記録で、現役選手では通算1100得点で坂本勇人が最多。歴代ランキングでは24位タイとなっている。

 タイトル表彰がなく、打率や本塁打、打点といった指標に比べて注目を集めることはない「得点」。しかし。意外な選手がリーグ最多に輝いていたり、思わぬ接戦が繰り広げられていたりと実は面白い指標でもある。これまであまり注目していなかったという人は、ぜひ得点にも注目してもらいたい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM