吉田正尚のサヨナラ打で劇的勝利を収めたオリックス

■日本シリーズ第1戦(京セラドーム)
オリックス4x−3ヤクルト

 史上初の前年最下位同士の対決となった日本シリーズ。オリックスは25年ぶり、ヤクルトは20年ぶりの日本一を狙う頂上決戦は11月20日、京セラドームで開幕した。

 オリックスは最多勝、最優秀防御率、勝率第1位、最多奪三振の4冠に輝いた山本由伸、ヤクルトは巨人とのクライマックスシリーズ・ファイナルシリーズ初戦(神宮)でわずか98球のプロ初完投初完封を成し遂げ波に乗る奥川恭伸が先発。このマッチアップから投手戦が予想されたが、そのとおり若き右腕の“熱投”が繰り広げられた。

 両投手とも走者を背負うが要所を締め、得点を許さない。3回には山本が一死一、二塁のピンチを迎えたが、三番・山田哲人、四番・村上宗隆を連続空振り三振。その裏、奥川は一死から宗佑磨に二塁打を浴びるも、こちらも三番・吉田正尚を遊直、四番・杉本裕太郎を空振り三振に斬って取りゼロで切り抜ける。奥川は5回にも二死一、二塁とされるが、吉田正を中飛に抑え、ガッツポーズを見せた。

 両軍ゼロ行進。均衡はいつ破れるのか。6回、山本は先頭の山田に対して、この試合初の四球を与える。村上からは見逃し三振を奪ったが、続くサンタナは四球。この回に早くも100球に到達していた山本に疲れが見え始めたのか。一死一、二塁で打席に入った中村悠平にセンター前へ運ばれて、1点の先制を許した。


ヤクルトは8回、村上に勝ち越し2ランが飛び出したが……

 奥川は6回もゼロに抑え、7回も続投。先頭の紅林弘太郎を遊直に仕留めたあとだった。打席には代打・モヤ。1ボール1ストライクからの3球目、外角高めに抜けたスライダーを右中間席に運ばれ、試合は振り出しに。

 しかし、ヤクルトは直後の8回、すかさず四番が魅せた。オリックス3番手のヒギンスから先頭の山田が左前打を放つと、打席には村上。3球ファウルで粘ったあとの6球目、チェンジアップを巧みにとらえると打球はバックスクリーンへ。「追い込まれていたので、何とか食らいついてという気持ちでした。奥川があれだけいい投球をしていたので絶対取り返したかった」という村上の勝ち越し2ランで再びヤクルトがリードを奪った。

 ヤクルトは8回、清水昇がマウンドへ。今季、プロ野球記録の50ホールドをマークしたセットアッパーは二死一、二塁のピンチを背負うも最後はラベロを見逃し三振と踏ん張る。9回は守護神・マクガフ。今季31セーブを挙げた助っ人右腕は先頭の紅林に右前打、代打・ジョーンズに四球。さらに福田周平の犠打を捕球したマクガフは三塁へ送球もセーフ。無死満塁のピンチで宗に同点打を中前に運ばれる。さらに無死一、二塁。最後は吉田正が中堅の頭上を襲う打球でまさかの逆転負け。オリックスは4対3と劇的なサヨナラ勝利で日本シリーズ初戦勝利を収めた。

写真=BBM