今季も本塁打王、打点王に輝いた岡本だがベストナインには選ばれず

 2021年シーズンのセ・リーグは、巨人の岡本和真が本塁打と打点の2冠王に輝いた。しかし、残念ながらベストナインには選ばれず。2年連続2冠王という快挙ではあったが、三塁のポジションでは、チームを日本一に導く活躍を見せたヤクルト・村上宗隆に軍配が上がった。では、同じように打撃タイトルを獲得しながらも、ベストナインに選ばれなかった選手は誰がいるのだろうか?

2021年は過去10年で最多の6人がベストナイン漏れ


 2012年から2021年までの10年間を対象に、打撃タイトルを獲得したものの、ベストナインから漏れてしまった選手をまとめてみた。

●2012年
聖澤諒(楽天)最多盗塁

 2012年は楽天の聖澤諒がリーグ最多盗塁のタイトルを獲得。しかし、外野のポジションは糸井嘉男(日本ハム)、角中勝也(ロッテ)、内川聖一(ソフトバンク)の3人が選ばれ、聖澤はベストナインの座を逃した。

●2013年
丸佳浩(広島)最多盗塁
陽岱鋼(日本ハム)最多盗塁
ヘルマン(西武)最高出塁率

 2013年は最多盗塁の丸佳浩、陽岱鋼、最高出塁率のヘルマンがベストナイン漏れ。丸は139票を獲得したが、外野手で3番目の得票数だった長野久義(153票)に及ばなかった。

●2014年
エルドレッド(広島)最多本塁打
梶谷隆幸(DeNA)最多盗塁
中村晃(ソフトバンク)最多安打
西川遥輝(日本ハム)最多盗塁

 2014年は、最多本塁打を獲得のエルドレッドや最多安打の中村といったタイトルホルダーがベストナインに選ばれず。また、前年に続いて両リーグの盗塁王がベストナインから漏れたシーズンだった。

●2016年
菊池涼介(広島)最多安打
柳田悠岐(ソフトバンク)最高出塁率
金子侑司(西武)最多盗塁

 2016年は、守備の名手である菊池が自身初の打撃タイトルを獲得した。しかし、二塁手のベストナインは2年連続トリプルスリーの山田哲人。これは相手が悪かった。また、パ・リーグでは最高出塁率の柳田、盗塁王の金子もベストナイン漏れを経験した。

●2017年
ゲレーロ(中日)最多本塁打

 2017年はセ・リーグ本塁打王のゲレーロがベストナインから漏れた。外野手はリーグ優勝の立役者である広島の丸佳浩、鈴木誠也、CSを突破して日本シリーズに進んだDeNAから筒香嘉智が選出されている。


18年のバレンティンは打点王を獲得したが、3度目のベストナインとはならず

●2018年
バレンティン(ヤクルト)最多打点
西川遥輝(日本ハム)最多盗塁

 2018年は最多打点のバレンティン、パの盗塁王である西川遥輝がベストナインに選ばれなかった。バレンティンは丸、鈴木の広島コンビと本塁打王のネフタリ・ソト(DeNA)を超えられず。西川も柳田のほか、西武の秋山翔吾、オリックスの吉田正尚といった強力な外野陣の前には厳しかった。

●2019年
大島洋平(中日)最多安打
近本光司(阪神)最多盗塁
金子侑司(西武)最多盗塁
近藤健介(日本ハム)最高出塁率

 2019年にベストナイン漏れしたタイトルホルダーは4人。セ・リーグの外野手部門は丸、鈴木、ソトの3人が2年連続受賞し、大島と近本は選ばれなかった。また、パ・リーグも外野手に活躍した選手が多く、金子と近藤(近藤はDH部門も)が落選している。

●2020年
大島洋平(中日)最多安打
近本光司(阪神)最多盗塁

 2020年は2年連続で最多安打の大島、最多盗塁の近本がベストナインを逃した。外野手は3人選出と他のポジションよりも選ばれやすいものの、対象人数が多いためタイトルホルダーでも選ばれないケースが多い。

●2021年
岡本和真(巨人)最多本塁打、最多打点
中野拓夢(阪神)最多盗塁
島内宏明(楽天)最多打点
荻野貴司(ロッテ)最多盗塁
和田康士朗(ロッテ)最多盗塁
西川遥輝(日本ハム)最多盗塁

 2021年は先述のように2冠王の岡本がベストナインから漏れた。複数のタイトルを獲得しながらのベストナイン漏れは過去10年では唯一。また、今季はセパ合わせて5人の盗塁王が誕生したが、このうちベストナインに選ばれたのは西武の源田壮亮のみとなった。

 2012年から2021年シーズンまでの、「ベストナインに漏れたタイトルホルダー」を調べてみた。今季は6人がベストナイン漏れと、近年まれに見る人数だった。果たして2022年シーズンは、ベストナイン漏れ選手の逆襲となるか、彼らのプレーに注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM