優勝球団は連覇へ、その他の球団はV奪回へ向けて今オフに戦力補強を行っている。ここまで、どのような選手を獲得してチームの戦力アップを果たし、現有戦力と合わせて優勝確率はどれほど高まっているか。パ・リーグ6球団の「オフの戦力補強」の評価はいかに? 100点満点で採点した。
※情報は12月27日現在

東北楽天ゴールデンイーグルス



日本ハムを自由契約となり楽天に入団した西川[写真=BBM]

楽天 75点

 FA市場は静観したが、結果的にはしたたかに補強をした印象だ。国内移籍組ではソフトバンクからベテラン内野手の川島慶三を獲得し、外野手の釜元豪とは育成選手として契約を結んだ。また、日本ハムを自由契約となっていた西川遥輝を獲得。チームに欠ける「機動力」を持つ選手の存在は大きい。また、2021年シーズンに勝ち切れなかった要因として挙げられるのは打線における助っ人の不在。このオフには率を残せて長打も期待できる左打者、マリナーズのホセ・マルモレホスを獲得して、巻き返しを図る。いずれにせよ、チームとしては育成に舵を切っており、引き続き若手の成長を促していく方針だ。

福岡ソフトバンクホークス



中日からFAでソフトバンクに入団した又吉[ⒸSoftBank HAWKS]

ソフトバンク 75点

 藤本博史監督が「横一線」の競争を強調し、補強も特に野手はレギュラー不在ポジションにハマる選手を獲得した。ドラフト組では2位の外野手・正木智也(慶大)、4位の内野手・野村勇(NTT西日本)の来春キャンプA組(一軍相当)スタートの方針を指揮官が明かしており、この2人に関しては即戦力としても期待ができる。しかし、彼ら以上に注目なのが、12月13日に獲得が発表された内野手のフレディ・ガルビス。チームには珍しいスイッチヒッターは、ここ数年チームの肝となっている二遊間が守れるとあって、競争激化は間違いない。また、投手では、8年ぶりにFA戦線を制して獲得した又吉克樹がどのような効果をもたらすか。ただでさえ、12球団屈指の選手層を誇るソフトバンクの中でも激戦区のリリーフ陣。又吉自身は「『またこいつが投げているのか』と思われるくらい投げていきたい」と新天地でもフル回転を誓っており、そんな右腕に刺激を受けて目の色を変えて挑む若い投手陣たちの出現が待たれる。

オリックス・バファローズ



広角に打つ打撃が武器で内外野を守れるバレラ[写真=Getty Images]

オリックス 70点

 育成に舵を切り続けてきたチームは、今オフの補強も助っ人のみ。野手ではジョーンズ、モヤが退団し、両打ちのブレイビック・バレラを獲得、投手はヒギンス、スパークマンが去るも、ジェイコブ・ワゲスパック、ジェシー・ビドルと左右の大型投手を新たに招き入れた。底上げはルーキーと故障復帰組で図る。今年の高卒野手は池田陵真(大阪桐蔭高)のみで、大卒右腕・椋木蓮(東北福祉大)、社会人出の横山楓(セガサミー)、小木田敦也(TDK)の両右腕がブルペンに厚みを与えそうで、山岡泰輔、黒木優太も故障から復帰する。野手でも堅守強打の内野手・野口智哉(関大)が加わり、紅林弘太郎、安達了一、太田椋らの二遊間争いに割って入る。俊足巧打の外野手・渡部遼人も福田周平とのポジション争いを繰り広げそう。新人、助っ人の補強でリーグ連覇、そして日本一を目指す。

千葉ロッテマリーンズ



身長203センチを誇る大型右腕のゲレーロ[写真=Getty Images]

ロッテ 50点

 補強に頼らないチーム作りが続く。オフに獲得した新戦力は支配下の新人5選手と、助っ人右腕のタイロン・ゲレーロのみ。強いて挙げればレアード、マーティン、エチェバリアの助っ人の残留が何よりの補強となった。若手の成長で戦力の底上げ期す。成長の後押しをしてくコーチ陣を見れば、一軍に配置転換された福浦和也打撃コーチの指導も期待だ。また投手コーチを務めた吉井理人氏が新設されたピッチングコーディネーターに就き、代わって木村龍司氏が投手コーチに。井口資仁監督となり5年目の来季。若手の飛躍で今季こそ悲願を成就させる。

北海道日本ハムファイターズ



メジャー通算31本塁打を誇るヌニエス[写真=Getty Images]

日本ハム 50点

 近年にない大型補強を敢行する今オフの日本ハム。ドラフトでは育成4人を含め、球団史上最多タイの13人を指名した。将来性豊かな大型右腕・達孝太(天理高)ら高校生3人にタイプの異なる大学生2人を獲得。手薄な内野陣は水野達稀(JR四国)、上川畑大悟(NTT東日本)と即戦力2人の加入で補強ポイントを抑えた。特筆すべきは新外国人選手獲得の迅速さだ。メジャー31本塁打を誇るレナート・ヌニエス、両打ちのユーティリティーのアリスメンディ・アルカンタラ、198センチ、116キロの巨漢右腕のコディ・ポンセ、さらにメジャー通算24勝右腕のジョン・ガントと4人の新助っ人と早々に契約をまとめた。現時点でFA、トレードでの補強はないが、チーム再建への本気度がうかがえる。ただ、主力の西川遥輝らが抜けており、穴は若手の成長で補うこともポイントになるが、優勝へはまだ戦力は足りないか。

埼玉西武ライオンズ



レイズから西武に加入した新外国人左腕のエンス[写真=Getty Images]

西武 60点

 今季は42年ぶりの最下位に沈んだ西武だが、今のところ戦力補強はドラフト、新外国人のみとなっている。ドラフトでは大学球界屈指の左腕である隅田知一郎(西日本工大)、佐藤隼輔(筑波大)を1、2位で獲得。さらにレイズをFAとなった最速156キロ左腕のディートリック・エンスも手に入れた。今季、チームの左腕はわずか2勝。先発左腕不足は誰のめにも明らかだったが、的確な補強を行った。さらに主軸候補として外野手のブライアン・オグレディ、内外野を守れるオールラウンド選手のジャンセン・ウィティ、リリーフの一角として日系ブラジル人右腕のボー・タカハシを獲得したが、外国人は未知数な部分が多いのは不安点か。

写真=BBM