巨人は毎年のように即戦力の選手が加入してくる。競争は当然激しくなり、生え抜きの主力選手が放出されるケースも。内海哲也、長野久義、田口麗斗、大田泰示……巨人を離れても、巨人ファンから根強い人気を誇る選手たちの活躍を期待したい。


西武・内海哲也

・内海哲也(西武)
今季成績2試合登板、1勝0敗、防御率7.71
通算成績330試合登板、135勝103敗2ホールド、防御率3.24

 敦賀気比の左腕エースとしてドラフトで動向が注目されたが、祖父の五十雄が巨人でプレーしていた影響もあり、巨人以外の入団を拒否することを表明。オリックスの1位指名を拒否し、社会人野球・東京ガスに進んだ。自由獲得枠で巨人に入団し、2011年から2年連続最多勝を獲得するなど不動のエースとして活躍した。プレー以外でも他球団から加入した選手に積極的に話しかけるなど人格者として知られたが、18年オフにFA移籍した炭谷銀仁朗(現楽天)の人的補償で西武に移籍。多くの巨人ファンが衝撃を受けた。移籍1年目の19年は左前腕の故障などで1軍登板なし。昨年9月2日のロッテ戦(ZOZOマリン)で743日ぶりの勝利を挙げた。来年は投手コーチ兼任でプレーするが、まだまだ若手には負けられない。指導者としてだけでなく、プレーでもチームを引っ張る。


広島・長野久義

・長野久義(広島)
今季成績71試合出場、打率.216、2本塁打、13打点、1盗塁
通算成績1447試合出場、打率283、154本塁打、575打点、95盗塁

 アマ球界を代表する強打者として活躍し、巨人入団を熱望。大学、社会人と他球団から2度指名されたが入団拒否を経て、3度目のドラフトで巨人から1位指名を受けて入団する。1年目の2010年に打率.288、19本塁打、52打点で新人王に輝くと、2年目の11年に打率・316で首位打者、12年に173安打でシーズン最多安打に輝く。18年に球団史上歴代3位の入団初年度から9年連続100安打を達成したが、同年オフにFA移籍で巨人に入団した丸佳浩の人的補償で広島に移籍する。高度な打撃技術に衰えは見られないが、広島ではレギュラーをつかみ切れていない。昨年の打撃成績は自己ワースト。鈴木誠也がポスティング・システムでメジャー挑戦を表明したことで右翼の一枠が空いた。競争は激しいが、長野も当然レギュラーを狙う。


ヤクルト・田口麗斗

・田口麗斗(ヤクルト)
今季成績33試合登板、5勝9敗4ホールド、防御率4.02
通算成績195試合登板、41勝46敗2セーブ20ホールド、防御率3.56

 巨人で「左腕エース」に最も近い男だった。高卒3年目の2016年に10勝10敗と頭角を現すと、翌17年に13勝4敗と大きく勝ち越し。抜群の制球力と緩急自在の投球でスタミナも十分。ただ、その後は先発で結果を残せず、19年に救援に配置転換されて55試合登板で3勝1セーブ14ホールドとリーグ優勝に貢献した。今年3月1日に廣岡大志との電撃トレードでヤクルトへ。先発のコマ不足が深刻な投手事情で柱として期待されたが、シーズン途中から救援に。セットアッパーとして20年ぶりの日本一に貢献したが、本人は納得していないだろう。上背はないが先発ローテーションとして長年活躍している左腕の石川雅規という良きお手本がいる。来季は先発ローテーションで1年間稼働したい。


DeNA・大田泰示[右。写真=YBD]

・大田泰示(DeNA)
今季成績76試合出場、打率.204、3本塁打、20打点、1盗塁
通算成績770試合出場、打率261、75本塁打、310打点、29盗塁

 上記の内海、長野、田口のように巨人で活躍したわけではないので、大田は別枠かもしれないが、巨人ファンから今も愛されている選手の1人だ。東海大相模高で高校通算65本塁打をマークし、松井秀喜氏の背番号「55」を継承したことで話題となったが、在籍8年間で9本塁打と伸び悩んだ。だが、2016年オフに日本ハムへトレードされると、移籍1年目の17年から外野のレギュラーに定着し、19年に打率.289、20本塁打、77打点と自己最高の成績を更新するなど新天地で輝いた。今季は打撃不振で一軍に定着できずオフに日本ハムを退団し、DeNAへの移籍が決定。同一リーグの巨人と対戦することから注目度はさらに高まる。巨人時代から応援してきたファンのためにも攻守で躍動する。

写真=BBM