プロの世界は厳しい。大きな夢を抱いて門戸を叩く新人選手たちがいる一方で、来季の戦力構想から外れ、チームを去る選手がいる。現役続行を望むが去就が決まっていないケースも。その中にはかつて球界を代表する選手として活躍した選手たちがいる。陽岱鋼、牧田和久、バレンティン、秋吉亮……越年しても所属先が決まらない中、その動向が注目される。

昨年は自己最少の試合出場



昨年は巨人に在籍した陽

・陽岱鋼(日本ハム、巨人)
今季成績7試合出場、打率.143、0本塁打、0打点、0盗塁
通算成績1322試合出場、打率.270、105本塁打、482打点、141盗塁

 日本ハムでは攻守走3拍子そろった選手として活躍。2013年に打率.282、18本塁打、67打点、47盗塁で球団史上初の盗塁王を獲得。翌14年も打率.293、25本塁打、85打点、20盗塁と打撃部門で自己最高の成績を更新する。16年に4年ぶりのリーグ優勝、10年ぶりの日本一に貢献すると、オフにFA宣言して巨人に移籍。5年契約を結んだが、日本ハム時代の輝きを最後まで放つことはなかった。たび重なる故障や外野陣の競争でレギュラーに定着できず、規定打席に到達したシーズンは5シーズンでゼロ。昨年は一軍に定着した高卒2年目以降で自己最少の出場に終わり、シーズンの大半がファーム暮らしだった。陽本人から巨人に申し出て自由契約に。移籍先の球団を見つけて復活なるか。

アンダーからの投球技術は健在



昨年は楽天に在籍した牧田

・牧田和久(西武、パドレス、楽天)
2021年成績17試合登板、0勝0敗2ホールド、防御率3.31
MLB通算成績27試合登板、0勝1敗2ホールド、防御率5.40
NPB通算成績345試合登板、55勝51敗27セーブ78ホールド、防御率2.81

 昨オフに楽天の戦力構想から外れたニュースに驚いた野球ファンも多いのではないだろうか。2020年は52試合登板で2勝2敗2セーブ22ホールドと活躍したが、昨年は17試合登板のみ。だが、イースタンでは29試合登板で2勝1敗3セーブ、防御率0.33と格の違いを見せていた。故障を抱えているわけではなく、まだまだできる。アンダースローから相手打者を翻弄する投球技術は健在で、起用法も幅広いため使い勝手が良いのも大きな魅力だ。救援陣の整備が課題の球団が興味を示す可能性は十分にある。

本塁打王の3度の強打者



昨年はソフトバンクに在籍したバレンティン

・バレンティン(マリナーズ、レッズ、ヤクルト、ソフトバンク)
2021年成績22試合出場、打率.182、4本塁打、9打点、0盗塁
MLB通算成績170試合出場、打率.221、15本塁打、52打点、2盗塁
NPB通算成績1104試合出場、打率.266、301本塁打、794打点、7盗塁

 日本球界の歴史に名を刻む助っ人であることは間違いないだろう。2011年に来日し、ヤクルトで9年間プレー。故障の15年を除き、8シーズンで30本塁打以上をマークした。13年はシーズン60本塁打のプロ野球記録を樹立し、シーズン最下位の球団から初のセ・リーグの最優秀選手(MVP)に。本塁打王3度、打点王1度の強打者は19年オフにソフトバンクへ移籍したが、一昨年は60試合出場で打率.168、9本塁打の大不振。今年も一軍で戦力になれず、クライマックスシリーズを待たずにチームを去った。日本球界で現役続行を熱望しているが衰えは否めない。獲得に名乗りを上げる球団は現れるか。

19年には25セーブをマーク



昨年は日本ハムに在籍した秋吉

・秋吉亮(ヤクルト、日本ハム)
2021年成績10試合登板、0勝0敗、防御率2.70
通算成績379試合登板、20勝24敗71セーブ78ホールド、防御率3.00

「鉄腕」も野球人生の岐路を迎えている。ヤクルトで1年目から3年連続60試合以上登板。プロ2年目の2015年に球団記録の74試合登板して22ホールドとリーグ優勝に貢献した。16年もリーグ最多の70試合登板で3勝19セーブ10ホールドをマークし、球界を代表するセットアッパーとして活躍し、18年オフにトレードで日本ハムへ。移籍初年度の19年は25セーブと守護神として期待に応えたが、翌年以降は登板機会が減った。今オフに秋吉が国内FA権を保有していることを日本ハムが尊重し、移籍しやすくするため来季の契約を提示せず、保留手続きを行わないこととしたと発表したが、越年した現在も所属は決まっていない。日本ハムと再契約の可能性もあり、去就が注目される。

写真=BBM