昨季の首位打者はセ・リーグが広島の鈴木誠也で打率.317、パ・リーグはオリックスの吉田正尚で打率.339。打率は新聞、インターネットなどで常に閲覧でき、またここ十数年は得点圏打率も掲載されている。ところが満塁時の打率などは野球中継などではリアルタイムで紹介されるが、あまり目にすることはない。そこで、今回は昨季の「満塁時」の打率のランキング上位を紹介してみたい。

 満塁の場面は多いわけではなく、最高はヤクルトの村上宗隆、オスナ、楽天の島内宏明の22打席なので、ここでは規定打席到達者に加え、規定打席未満でも、規定打席到達者の平均12打席を超えた選手も対象にした(カッコ内はリーグ打率、順位)。

セ・リーグ満塁時 打率ランキング



中日・ビシエドは満塁で打率.800をマーク

●セ・リーグ満塁時打率
  1位 ビシエド (中).800(.275 16位)
  2位 鈴木誠也 (広).636(.317  1位)
  3位 坂本勇人 (巨).600(.271 20位)
  4位 牧秀悟  (デ).467(.314  3位)
  5位 サンタナ (ヤ).438(.290 ―位)
  6位 桑原将志 (デ).429(.310  5位)
  6位 京田陽太 (中).429(.257 28位)
  8位 近本光司 (神).400(.313  4位)
  8位 佐藤輝明 (神).400(.238 30位)
 10位 村上宗隆 (ヤ).389(.278 14位)
 11位 大島洋平 (中).375(.292  9位)
 11位 中野拓夢 (神).375(.273 18位)
 13位 中村悠平 (ヤ).364(.279 12位)
 13位 堂上直倫 (中).364(.219 ―位)
 15位 オスナ  (ヤ).350(.258 25位)

 セ・リーグのトップはビシエドで打率は8割。ただ打席数は7と少なく、四球1、犠飛1で5打数4安打、10打点と満塁では勝負強さを発揮した。中日はチームでもリーグで唯一の2ケタ、98打席(最も多いのはヤクルトの179打席)と満塁の場面自体が少なかった。首位打者を獲得した広島の鈴木誠也も11打数7安打、1本塁打で打率.636で打点は16だった。広島はチームとしても打率.303と12球団唯一3割を超えていた。

 最も打点が多かったのはヤクルトの村上。打率は10位の.389も本塁打1、二塁打3、単打3、四球3、犠飛1で21。満塁でも勝負強さを発揮しチームを優勝に導いている。一方、得点圏打率.325でリーグトップだったヤクルトの塩見泰隆は満塁時は12打数1安打、打率.083の成績だった。ただし1安打は9月17日の巨人戦(東京ドーム)の本塁打で、3四球も選んでおり、7打点を挙げていた。

パ・リーグ満塁時 打率ランキング



日本ハム・王は規定打席に届かなかったが、満塁時にリーグトップタイの18打点をマーク

●パ・リーグ満塁時打率
  1位 近藤健介  (日).625(.298  5位)
  2位 西川遥輝  (日).571(.233 26位)
  3位 甲斐拓也  (ソ).538(.227 28位)
  4位 レアード  (ロ).500(.262 16位)
  4位 中村剛也  (西).500(.284  7位)
  4位 柳田悠岐  (ソ).500(.300  4位)
  4位 杉本裕太郎 (オ).500(.301  3位)
  4位 王柏融   (日).500(.242 ―位)
  9位 源田壮亮  (西).429(.272 14位)
 10位 森友哉   (西).400(.309  2位)
 10位 T-岡田  (オ).400(.241 ―位)
 12位 藤岡裕大  (ロ).375(.255 19位)
 13位 鈴木大地  (楽).353(.277 10位)
 14位 中村奨吾  (ロ).333(.283  8位)
 14位 浅村栄斗  (楽).333(.269 15位)
 14位 岡島豪郎  (楽).333(.280  9位)
 14位 紅林弘太郎 (オ).333(.228 27位)
 14位 呉念庭   (西).333(.238 24位)

 日本ハムの近藤健介、西川遥輝が1、2位。近藤は8打数5安打、西川も7打数4安打。規定打席には届かなかった王柏融がチームではトップの16打席に立ち14打数7安打(二塁打4)の5割。打点18はリーグトップタイの勝負強さを見せた。ソフトバンクの甲斐拓也は、リーグの打率は.227で29人中28位の成績。142三振はリーグトップと自己ワーストの成績だったが、満塁時はまったく別人だった。15打席に立ち、13打数7安打、13打点で打率は3位の.538と大活躍。三振はゼロだった。

 王柏融とともに打点トップだったのが楽天の鈴木大地。鈴木は17打数6安打(二塁打3)、犠飛3、打率.353で18打点を挙げた。チームとしては浅村栄斗、岡島豪郎が3割を超えたが、178打席はリーグ最多と満塁の場面も多かったためか、チーム打率.205は12球団最低だった。また首位打者を獲り、得点圏打率トップだったオリックスの吉田正の満塁時は6打数1安打の打率.167も、犠飛2、四球1などで打点5を挙げている。

文=永山智浩 写真=BBM