ドラフト制施行前は多かった2ケタ連勝



5月8日のオリックス戦、島内宏明の決勝弾で楽天は10連勝をマーク

 楽天が4月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)から1分けを挟んで球団史上初の10連勝をマークした。2005年に球団がスタートして、これまでの最高は7連勝(4度)だったが、球団創設18年目にして初めての2ケタ連勝となった。現存球団の初の2ケタ連勝は、ロッテ(当時・毎日)=1年目、阪神=2年目、巨人=4年目、西武(当時・西鉄)=5年目、オリックス(当時・阪急)=6年目、ソフトバンク(当時・近畿グレートリング)=8年目、中日=14年目、DeNA(当時・大洋)=15年目、日本ハム(当時・東映)=16年目、広島=22年目、ヤクルト=42年目で楽天は遅いほうだ(戦争で中止となった1945年は年数に含まず)。

 2ケタ連勝を年代別に見ると、

 1936〜49年 13回(1リーグ時代)
 1950〜59年 28回
 1960〜69年 20回
 1970〜79年 15回
 1980〜89年 13回
 1990〜99年 12回
 2000〜09年 13回
 2010〜19年 11回
 2020〜22年  3回

 となり、明らかに選手を自由に獲得できた時代は、戦力に差があり連勝もしやすかった。1965年オフにドラフト制度が始まり、戦力格差が少なくなってきた70年代からは2ケタ連勝は減ってきていて、ほぼ1年に1チームの割合になった。それを示すのが15連勝以上のチームだ。

 南海     18連勝 1954年8〜9月
 大毎     18連勝 1960年6月
 南海     17連勝 1965年6〜7月
 毎日     15連勝 1950年5〜6月
 巨人     15連勝 1951年7〜8月
 中日     15連勝 1955年7〜8月
 阪急     15連勝 1971年5〜6月
 ソフトバンク 15連勝 2005年6〜7月
 日本ハム   15連勝 2016年6〜7月

 と、9チーム中6チームがドラフト以前のもの。2000年以降2チームが15連勝をマークしているが、現在の拮抗した戦力の中ではとてつもない記録と言える。

昨季優勝のオリックスは11連勝



昨季、パ・リーグを制覇したオリックスはシーズン中、11連勝を達成していた

 過去10年で2ケタ連勝したチームは、

2016年6月   広島   11連勝 優勝
2016年6〜7月 日本ハム 15連勝 優勝
2017年4月   広島   10連勝 優勝
2017年7月   西武   13連勝 2位
2018年9月   西武   11連勝 優勝
2019年5月   広島   11連勝 4位
2020年10月  ソフトバンク 12連勝 優勝
2021年6月   オリックス  11連勝 優勝

 の8チーム。2019年の広島はリーグ4連覇を目指して、11連勝のほか、4月にも9連勝をマークしたが、交流戦で失速。再開したリーグ戦でも11連敗(1分け挟む)。オールスター後にはまた9連勝をマークしたが、シーズンを通して浮き沈みが激しい戦いを続け4位に終わった。だが、それ以外のチームはほぼ優勝を手中にしている。

30試合以上連敗なしは過去4例


 楽天は30試合を消化し23勝6敗1分け、勝率.793の好成績だが、いまだ連敗をしていない。

 2リーグ制後、開幕から30試合以上連敗なしは、

1950年   松竹 39試合 31勝7敗1分 勝率.816
1979年前期 近鉄 31試合 23勝7敗1分 勝率.767
1994年   巨人 30試合 20勝10敗  勝率.667
2008年   阪神 34試合 23勝10敗1分 勝率.697

 と、過去4例しかない。

 連敗しない要因としてはやはり投手陣が充実していることだろう。開幕投手を務めた則本昂大は新型コロナの影響で1カ月近く登板できなかったが、岸孝之、涌井秀章、田中将大、瀧中瞭太、早川隆久の先発陣が実力を発揮している。この5人は計25試合に先発しているが、クオリティスタートは20試合もあり安定感は抜群だ。それに昨季も安定していたリリーフ陣と隙がない。

 また守備陣も充実している。30試合で失策はたったの5個。1試合当たりの失策数は0.17で両リーグ合わせて次に割合が少ないのは阪神の0.41(最高は西武の0.75)なので、際立った成績を残していることも、チームの好調の要因と言えるだろう。

文=永山智浩 写真=BBM