ペナントレースも折り返し地点をとうに過ぎ、各球団は80試合以上を消化している。果たしてここまで、先発がしっかりと役割を果たしたのはどこか? セ・リーグ6球団の先発陣を100点満点で採点した。
※記録は7月18日現在

読売ジャイアンツ



巨人・戸郷翔征

巨人 30点

 苦しい台所事情が続いている。戸郷翔征はリーグ2位の9勝を挙げ、エースの菅野智之もゲームはつくっているが、あとに続く存在がいない。M.シューメーカー、M.アンドリースの新助っ人2人は安定感に乏しく、序盤戦は軸の1人だったC.C.メルセデスも打ち込まれる場面が目立ってきた。山崎伊織、高橋優貴といった若手たちは、早いイニングでマウンドを降りて中継ぎ陣に負担が掛けてしまう悪循環。開幕先発ローテーション入りを果たしたドラフト3位ルーキーの赤星優志はリリーフに回っている。中継ぎ陣も含めた投手陣全体の整備を急がないと、クライマックスシリーズ進出もおぼつかなくなってくる。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト・高橋奎二

ヤクルト 80点

 奥川恭伸が今季初登板後に離脱する緊急事態に一時はどうなるかと思われたが、ここまで先発防御率は3.26と安定。先発ローテーションはフレキシブルに運用され、休養をはさみながら各投手が万全の状態でマウンドに上がっている。唯一規定投球回数に到達している小川は5勝4敗と勝ち星に恵まれてはいないが、リーグ3位の防御率2.51の成績を残し、6月度の月間MVPも受賞。また、高橋奎二が先発ローテの一角を担い、すでに自己最多の6勝と期待に応える活躍を見せている。奥川の離脱に、新助っ人のアンドリュー・スアレスの不調というマイナス面もあったが、サイスニード、高梨裕稔、原樹理、石川雅規も安定した投球を見せており、ここまでは十分の出来と言っていいだろう。

広島東洋カープ



広島・床田寛樹

広島 80点

 平均投球回6.27はリーグトップ。しっかりと試合をつくっている印象が強い。特に開幕当初は大瀬良大地、九里亜蓮、森下暢仁の3本柱を筆頭に、先発ローテーションの6人が勝ち星を重ねていった。それぞれが力を発揮して、先発陣の12試合連続クオリティースタート(6投球回以上で自責3以下)を達成。シーズンが進むにつれて波は出てきたが、それでも不安定なリリーフ陣を先発陣が支えていると言っても過言ではない。何より前半戦、輝きを放っているのが床田寛樹だ。プロ6年目を迎えた左腕は、「強さを維持できている」という真っすぐを軸に頼もしく成長。イニングとともに勝ち星も稼ぎ、すでにキャリアハイを更新する8勝を挙げている。今はエース・大瀬良大地、森下暢仁に次ぐ存在として、後半戦もチームを勝利に導き続ける。

阪神タイガース



阪神・青柳晃洋

阪神 90点

 本来なら100点満点をつけたいところだか、若手の西純矢などのさらなるレベルアップを期待して90点としたい。それでも89試合を消化した時点で10完投は素晴らしい。西勇輝、ジョー・ガンケル、西純が1度ずつ、青柳晃洋が4完投に、伊藤将司が3完投。その10完投中5回が完封(青柳、伊藤が2回、西勇1回)という安定感だ。さらに平均投球回が6.1回、先発防御率2.72とで先発ローテーション投手が毎試合、自分の役割を果たしている。やはりエースの青柳が10勝を挙げ、防御率1.37と安定している点が大きい。そのため才木浩人や桐敷拓馬などに抹消しながら先発機会を与えるなど、若手も経験を重ねながら投手陣全体が成長を見せている。ここに実績のある秋山拓巳や藤浪晋太郎などがまだ控えており、後半戦も安定感を維持しそうだ。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA・濱口遥大

DeNA 50点

 現時点で、先発防御率はリーグワーストの3.96。新型コロナウイルスの影響、ケガ人もあってイニングを稼げないのが序盤だった。チームがBクラスに沈んでいた最大の要因は先発投手にあり、開幕からここまでを総括すると50点が妥当なところか。しかし、7月に入りチームを上昇気流に乗せたのも、先発投手だった。安定した投球を続ける右腕・大貫晋一に加えて、石田健大、今永昇太、濱口遥大、東克樹の左腕カルテットがしっかりと試合をつくると、最大9あった借金を完済して勝率5割に届いた。東は新型コロナ陽性で離脱してしまったが、京山将弥、フェルナンド・ロメロが穴を埋め、7月以降に点数をつけるなら85点をあげてもいいくらいだ。

中日ドラゴンズ



中日・大野雄大

中日 30点

 2020年の沢村賞投手で今季4度目の開幕投手を務めた大野雄大、昨年の最優秀防御率&最多奪三振と2冠の柳裕也、そして昨年プロ6年目にして初の規定投球回に到達して自己最多の8勝を挙げた小笠原慎之介。この先発三本柱でどれだけ貯金をつくれるかが今季のカギだったが、貯金どころかまさかの借金6。頼れる3人が全員負け越していては最下位に沈むのも無理はない。87試合を消化して先発全体では22勝39敗、防御率3.70。先発で5試合以上に登板して勝ち越しているのは松葉貴大のみ。ただし4勝3敗で貯金1でしかない。先発陣で合格点を与えられるのは、その松葉と高卒2年目の高橋宏斗だろう。泣きたくなるような貧打線も大きな要因だが、結果を見れば厳しく30点が妥当なところだ。

写真=BBM