通算二塁打でトップ10入り



坂本はいつ立浪の「487」を超えるだろうか

 オールスターブレークを挟み、いよいよペナントレースは後半戦に突入する。まさかの下位に沈み、さらに新型コロナに追い打ちをかけられた巨人の浮上のカギは、ケガで離脱中のキャプテン、坂本勇人だろう。

 坂本はもちろん「記録男」でもある。高卒2年目からレギュラーの座を守り、あらゆる数字を着々と積み重ねてきた。2020年に早々と通算2000安打に到達し、今季は7月28日時点で現役2位の2170安打まで伸ばしている。12月に34歳を迎えるが、歴代最多である張本勲(元東映ほか)の3085安打に挑戦できるのはこの男しかいない。

 しかし、安打数は歴代通算だとまだ23位。一方、早くもトップ10入りを果たしたのが二塁打だ。昨季、史上最年少での通算400二塁打を達成。今季は4月21日の広島戦(東京ドーム)で打撃の神様・川上哲治(元巨人)に並ぶ408本目を打って歴代12位タイとすると、6月23日の中日戦(東京ドーム)で409本だった榎本喜八(元ロッテほか)、現役の福留孝介(中日)を抜いてトップ10入り。現在は411本まで伸ばして松井稼頭央(元西武ほか)と並ぶ9位タイに浮上している。

 すぐ上には長嶋茂雄、王貞治(ともに元巨人)、張本と、偉大な先輩たちの名前が並び、復帰後に打棒を取り戻せば今季中の王超えもあるだろう。もちろん歴代1位、現中日監督である立浪和義の487本超えは、「3085」以上に近い将来の現実目標だろう。


 ここで本塁打率のように「二塁打率」とでも言うべきものを見ていこう。打数を二塁打数で割ったシンプルな指標で、二塁打1本あたりに要した打数を示すものだ。立浪の17.90に対して坂本は18.13。一方、王は21.92で、二塁打よりもスタンドインさせてしまうことの多かったということだろう。やはり「二塁打率」の低さは「中距離打者の証」と言えそうだ。

 この「二塁打率」で図抜けているのが福留だ。坂本に抜かれてトップ10からはこぼれ落ちてしまったが、このメンバーでは断トツの16.68を誇る。天性の中距離打者としての資質と、スタンドインが難しいバンテリンドームを長く本拠地としていたこともあるだろう。球界最年長は今季、苦しんでおり二塁打はまだ1本。ここから復活なるかにも注目だ。

 ちなみにシーズン二塁打記録は2001年にオリックス時代の谷佳知の52本。福留は2006年の47本で5位タイだが、立浪も坂本もシーズン記録ではトップ10に入っていない。積み上げの数字は「継続こそ力なり」ということなのだろう。

写真=BBM