巨人は本塁打依存の傾向



巨人には丸[写真]ら20本塁打以上をマークする打者が5人いる

 ヤクルトの村上宗隆が史上6位の53本塁打を放ちプロ野球記録の60本の期待がかかっているが、ヤクルトのチーム本塁打は12球団トップの155本。ヤクルトのチーム得点は560点で本塁打による得点は257なので、その割合は45.9%となる。

 各球団の本塁打による得点の割合を見てみよう。まずはセ・リーグから(本得点=本塁打による得点、カッコ内は同順位)。

       本  本得点 得点  割合
 ヤクルト 156(1) 257(1) 560(1) 45.9%(1)
 DeNA 100(3) 145(3) 444(5) 32.7%(3)
 阪  神  77(5) 125(5) 454(4) 27.5%(5)
 広  島  83(4) 142(4) 505(3) 28.1%(4)
 巨  人 148(2) 224(2) 509(2) 44.0%(2)
 中  日  59(6) 88(6) 364(6) 24.2%(6)

 優勝マジックが点灯しているヤクルトがすべて1位。村上は本塁打だけで101打点と特化している。そのヤクルトに本塁打で8本差の巨人。セ・リーグで20本塁打以上は9人いるが、丸佳浩26本を筆頭に岡本和真25本、アダム・ウォーカー22本、グレゴリー・ポランコ21本、中田翔20本と5人もいてリーグの半分以上を占める。本塁打による得点は44.0%とヤクルトに肉薄するぐらい高いのだが、本塁打以外の得点は285しかなくリーグ5位。全体の得点がヤクルトと51点も少ない。左中間、右中間と膨らみが少ない東京ドームを本拠地としていて本塁打依存の傾向がある。

 一方ここ数年得点力、長打力に課題を抱えているのが中日だ。今年は立浪和義新監督が若手を起用するなど戦略も変えてきたが、チームトップはビシエドの12本。チーム合計はヤクルトの村上ひとりとほぼ変わらない59本。本塁打以外の得点は276で最下位とはいえ、5位の巨人とは9点差。広いバンテリンドームでもかつてはタイロン・ウッズ、トニ・ブランコ、アレックス・ゲレーロと3人の本塁打王を輩出した。本塁打を打てる外国人獲得が来季の課題だろう。

日本ハムは西武に次ぐ割合



チームトップは万波の14本塁打だが日本ハムも得点に占める本塁打の割合は多い


 続いてはパ・リーグ。

        本  本得点 得点  割合
 ソフトバンク 92(2) 144(2) 483(2) 29.8%(4)
 西  武   110(1) 163(1) 435(4) 37.5%(1)
 オリックス  77(6) 122(6) 441(3) 27.7%(6)
 楽  天   91(3) 140(3) 486(1) 28.8%(5)
 ロッテ    84(5) 134(4) 429(5) 31.2%(3)
 日本ハム   87(4) 131(5) 397(6) 33.0%(2)

 パ・リーグはタイトル争いを独走している山川穂高がいる西武が唯一の100本超え。チームの得点はリーグ4位だが、本塁打での得点の割合は37.5%でリーグ1位。西武の本塁打以外の得点は272点で日本ハムの266点(6位)と6点しか差がない。

 その日本ハムだが、作戦的にはスクイズ、ダブルスチールの本盗など足を使った攻撃などが話題になっているが、実は本塁打による得点が33.0%とリーグで2番目の成績を残している。万波中正14本、清宮幸太郎13本、アリスメンディ・アルカンタラ12本と若手2人と新外国人が2ケタ本塁打を放っている。

 また昨年の本塁打王・杉本裕太郎のいるオリックスはリーグ最低の77本で本塁打による得点も27.7%。杉本は15本でチームトップが吉田正尚の16本、吉田正はソロ6本に対して2ラン10本とランナーがいる場面での本塁打が多い。

 パ・リーグはチーム最多本塁打の西武と最少のオリックスがともに優勝争いを演じていて、チームカラーの面白さがうかがえる。

文=永山智浩 写真=BBM