シーズン最終盤を迎えているが、2年前のドラフト2位は今季、どのようなシーズンを送っているのか。開幕から戦力となっているのか、ファームで地道にレベルアップを図っているのか。セ・リーグ6球団の「2020年ドラフト2位入団」の現在地をピックアップした。
※記録は9月23日現在

阪神タイガース



阪神・井上広大

 未来の四番候補として二軍で四番を打ち続けている。履正社高3年時の2019年夏の甲子園決勝で星稜高の奥川恭伸(ヤクルト)からバックスクリーンへ本塁打を放った。その大砲は2年目に一軍キャンプに抜てきされたが終盤にケガで二軍へ。そのときにはチャンスを生かせなかったが、3年目の今季覚醒しようとしている。現在ウエスタン最多の92安打を放ち、70打点はリーグ2位。本塁打も自己最多の11本を放ち同2位と好成績をマーク。直近では9月21日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で2打席連続本塁打を放った。その前日の試合でも左翼席へたたき込んでおり、来季一軍での飛躍が期待されている。

広島東洋カープ



広島・宇草孔基

 今季も一軍定着はならず、Aクラス入りを争う終盤もファーム調整中。しかし、宇草孔基の要所で見せるパンチ力ある打撃は、やはり魅力的だ。開幕一軍でスタートした今季も、序盤は途中出場がメーン。二軍降格も味わった。しかし6月、西川龍馬がコンデション不良で離脱したこともあってスタメン出場を増やすと、22日の阪神戦(マツダ広島)。延長11回に回ってきた第7打席で値千金のサヨナラ本塁打。この一発が6月度の『スカパー!サヨナラ賞』を受賞すると、「チームメートが笑顔で迎えてくれたことが本当にうれしくて、これからもチームに少しでも貢献していけるような選手になりたいなと思いました」と宇草。秋山翔吾の加入により外野のレギュラー争いはさらに激しくなったが、虎視眈々と一角を狙ってレベルアップに励んでいる。

読売ジャイアンツ



巨人・太田龍

 社会人から即戦力の期待を受けて入団した右腕も今季3年目を迎えながら、いまだ一軍登板を果たすことができていない。1年目は二軍戦で15試合の先発を含む17試合に登板して経験を積んだが、昨季は4月に右ヒジを手術し、シーズンのほとんどをリハビリに費やして4試合の登板にとどまった。再起を懸けて迎えた今季は中継ぎで11試合に登板したものの、6月30日のイースタン・楽天戦(ジャイアンツ)で1回5失点を喫したこともあって防御率は5.68と真価を見せるには至っていない。190センチの長身から繰り出される直球は魅力十分。早く飛躍のきっかけをつかみたい。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA・坂本裕哉

 今春は昨オフに「立てなくなるほど取り組んだ」というウエート・トレーニングの成果を口にし、オープン戦で好投した坂本裕哉。ここまで入団から3年連続で先発登板を果たすなど期待をかけられているが、なかなかその調子維持することができていない。だが、今季は新たな役割でも挑戦を続けている。入団年から登板試合のすべてで先発を務めてきたが、8月14日のヤクルト戦(神宮)で4回途中4失点と結果を残せず今季4敗目を喫して以降、中継ぎへと配置転換された。その後はロングリリーフにも対応し、8月25日の阪神戦(京セラドーム)では最速147キロをマークするなど直球の威力に変化が出てきている。直球が生きれば得意のチェンジアップも破壊力を増す。新たな場所で輝けるか注目したい。

中日ドラゴンズ



中日・橋本侑樹

 大商大から即戦力左腕として入団。球団から与えられた背番号は13。通算1002試合登板&407セーブの日本記録を持つレジェンド左腕・岩瀬仁紀が長く背負った番号だ。武器も同じキレ味鋭いスライダー。しかしチャンスをもらいながら一軍に定着できず、その期待に応えられているとは言えないのが現状だ。細かい制球力に欠け、追い込んでからの投球に課題が残る。プロ入り2年は中継ぎだったが、現在は先発での登板が多い。直近の登板は9月20日のウエスタン・広島戦(由宇)で先発し、5回1/3を7安打5失点。4年目の来季は一軍定着を目指したい。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト・吉田大喜

 先発ローテーションの一角を担う存在として期待されていたのが、日体大から入団した吉田大喜だ。しかし、入団1年目は登板14試合すべてが先発登板も、2勝7敗、防御率5.21と結果を残せず。2年目の昨季は配置転換され、一軍登板16試合すべてがリリーフ起用だった。迎えた勝負の3年目の今季、5月11日の中日戦(神宮)で実に566日ぶりの先発マウンドに上がるも5回途中1失点降板。続く22日DeNA戦(横浜)でも5回途中2失点で降板し、以降は一軍登板を果たせていない。ファームでは通算3年で防御率2.29と安定しているだけに、もう一皮むけたい。

写真=BBM