12月23日に開幕した「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」は、本日29日で大会最終日を迎える。同日の試合は男子決勝戦の1試合のみ、ウインターカップ2019を締めくくる対戦は福岡第一高校vs福岡大学附属大濠高校(福岡県)の一戦だ。

 決勝進出をかけた28日の準決勝、第1シードの福岡第一は東山高校(京都府)と対戦。前半は相手に持ち味の速攻を封じられてペースを握られてしまう。小川麻斗(3年)のシュートは不調、ムトンボ ジャン ピエール(2年)のブロックショットに遭うなど前半は28得点しか奪えなかった。

 それでも、第2クォーター終盤からオールコートでプレッシャーをかけ続けたディフェンスが徐々に効いてくる。第3クォーターではその強固な守備で東山を11得点に抑え、攻めては河村勇輝(3年)がギアを上げて一挙30得点をマークした。一気に試合をひっくり返すと、その後も河村の気迫溢れるプレーで相手の反撃を許さず、71−59で勝利した。

 一方、福大大濠の準決勝は、北陸高校(福井県)を30点差でねじ伏せての圧勝。この試合前、片峯聡太コーチは27日の準々決勝で2人で15本の3ポイントを沈めた髙橋颯太(3年)と米本信也(2年)を「とにかく徹底的に抑えること」をチームに指示。結果的に米本に4本、髙橋に3本の3ポイントを与えたが、第2クォーターから徐々に相手を突き放した。

 福大大濠は今大会、先を見ずに「とにかく目の前のこと、目の前の試合、目の前の相手に全部勝つこと」(片峯コーチ)でここまできた。今年に入り福岡第一とはここまで7度対戦しているが、一度も勝てていない。それでも、片峯コーチは「大濠の方が秀でている部分もある」と分析。全員が確率良くアウトサイドシュートを決めきれる点や爆発力でも負けていないと話し、“8度目の正直”を見据える。

 最強のライバルを下しての優勝へは、何よりも決して受け身にならないことが重要だ。また、準決勝では3年生が攻守でチームを引っ張り、木林優が25得点12リバウンド、横地聖真が21得点11リバウンド、西田公陽が17得点を記録し決勝戦へ弾みをつけた。この試合が高校ラストゲームとなる3年生のアグレッシブなプレーで、相手に立ち向かってほしい。

 福岡第一は大会連覇とともに夏と冬の2冠がかかる。今年のチームは昨年からチームの中心である河村、小川を筆頭に3年生主体のチームだ。“3年生の大会”とも称される最後のウインターカップでも圧倒し、3年生全員を出場させられるか。北陸とのインターハイ決勝のように、試合開始からフルスロットルで会場を沸かせてほしい。

 チケットは前売りの時点で完売。令和元年を締めくくる“福岡決戦”を見逃すな。

文=小沼克年