◆第4クォーターで圧巻の17連続得点! 会場を大いに盛り上げた“ドラ1”

 1月23日(現地時間22日、日付は以下同)。ニューオーリンズ・ペリカンズのホーム、スムージーキング・センターは異様な熱気に包まれていた。

 それもそのはず、この日は昨年のドラフト全体1位でペリカンズから指名されたザイオン・ウィリアムソンの記念すべきNBAデビュー戦。198センチ129キロの巨漢ザイオンが満を持してNBAのコートに立つとあって、会場には1万8,365人が詰めかけた。

 デビュー戦からスターターとして出場したザイオンへ、ペリカンズが最初のプレーでアリウープを狙ったものの、対戦相手のサンアントニオ・スパーズのディフェンス陣が阻止。

 その後もダブルチームを仕掛けるなど、ザイオンへそう簡単には得点させまいと厳しいディフェンス陣形を敷く。それでも、右ローポストでボールを持ったザイオンは、ダブルチームされる中、第1クォーター残り8分58秒にカットしてきたブランドン・イングラムのダンクを演出する好アシスト。

 ザイオンは残り8分9秒にJJ・レディックと交代してベンチへ下がると、第2クォーターはスタートから出場。するとオフェンシブ・リバウンドをもぎ取り、残り10分35秒にNBA初得点を記録。

 第3クォーターにはフリースローを2投中1本、そしてジャクソン・ヘイズのアシストからレイアップを放り込んでみせた。だがこの日最大の見せ場は第4クォーターにあった。

 ペリカンズの12点ビハインドで迎えた最終クォーター。ロンゾ・ボールの3ポイントが決まると、ザイオンがジョシュ・ハートのレイアップ、イーストワン・モアのプルアップジャンパーをアシスト。ペリカンズが8点差まで縮めると、そこからザイオンのショットが面白いように決まり出す。

 ボールのアシストからザイオンが残り8分52秒に3ポイントを放り込むと、続けてアリウープのレイアップ、3ポイントを立て続けに成功。さらにオフェンシブ・リバウンドからショットを決めると、再びボールのアシストから2本連続で長距離砲をさく裂。その後フリースローを2投中1本沈めて、17連続得点で会場を盛り上げた。

 ペリカンズは規格外のルーキーによる活躍で一時は逆転に成功するも、スパーズがラマーカス・オルドリッジ(32得点14リバウンド)を中心に着実に点を重ねていき、最終スコア121−117で勝利を収めた。

◆デビュー戦で3ポイントを4本ノーミス、20分未満の出場で22得点を挙げた怪物

 ザイオンはNBAデビュー戦を黒星で終えたものの、18分18秒の出場で22得点7リバウンド3アシストをマーク。ターンオーバーを5回記録したとはいえ、フィールドゴール11投中8本(うち3ポイントは4本全て成功)も決めたのだから、末恐ろしい19歳であることに変わりはない。

 出場時間制限のため、残り約5分にベンチへ下がり、試合を見つめるしかなかったことについて「すごくつらかった」と語ったザイオンだが、デビュー戦については「全てが夢見ていたものだった。……負けたこと以外はね。会場のファンがエナジーを持ち込んでくれた。すごかったよ。僕は彼らにものすごく感謝している。(NBAデビューできて)夢がかなったよ」と振り返っていた。

 それでも、「僕は19歳なんだ。正直、この瞬間に(出場時間を抑えて)キャリアを長くすることなんて考えていないよ。僕が考えていたのは試合に勝つことだった。だから(コートに立てなかったことは)すっごくタフだった」と、負けず嫌いな一面を見せていた。

 とはいえ、『Elias Sports Bureau』によると、NBAのデビュー戦で3ポイントを4本全て決めた選手はザイオンが史上初であり、20分未満の出場時間で22得点を記録したことで、24秒のショットクロックが導入された1954−55シーズン以降ではデビュー戦として史上最多だったという。

 3ポイントをパーフェクトで沈めた要因として、「しばらくの間、アスレティックな動きができなかったから、スポットアップジャンパーをするしかなかったんだ。多分、その成果が表れたんだと思う」と語ったザイオン。

 一方、チームメートのドリュー・ホリデーはザイオンの3ポイント4連発について「1本目は『いいじゃないか』という感じ。2本目が決まると、『いいね。練習してきたんだな』という感じだった。でも3本目になってくると、そのエナジーはクレイジーなものになっていったんだ」と振り返っていた。

 この日は負けてしまったものの、ザイオンが加わったことで、ペリカンズは後半戦で急浮上する可能性を持つチームの1つになったことは事実。今後ペリカンズがザイオンをどのように活かしていくか。楽しみでならない。