オーランドのバブルで開催された2019−20シーズンの閉幕から約1カ月が経過。来週にはFA交渉が解禁となり、来季に向けたチーム作りが本格的に動き出す。また、11月18日(日本時間19日)には、オフの目玉であるドラフトの開催も控えており、指名選手についての噂が錯綜するなか、各球団は遂に決断のときを迎える。

 先日、例外的な1年となった2019−20シーズンの振り返りとして、バブル内で注目を集めたシューズを、オール・バブル・スニーカーチームのファーストチームとしてご紹介した。

『The Undefeated』は、スニーカーキングことPJ・タッカー(ヒューストン・ロケッツ)の『コービー 5』のプレーヤーエクスクルーシブ(PE)や、歴史的黒人大学(奴隷解放宣言後に設立された黒人が学ぶことができる大学、通称HBCU)へトリビュートを捧げるクリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)の『CP3.XII 』などをピックアップ。しかし、ファーストチームの5足からは漏れてしまったものの、セレクトしないには惜しいナイスキックスは他にも多数存在する。

 そこで、以下では玄人好みなモデルが揃うセカンドチームの顔ぶれを見ていこう。

◆ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)

 ウェスタン・カンファレンス1回戦でジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)と激闘を演じたもう1人の主役はこの夏、自身にとって2作目となるシグネチャーシューズを発表した。

 ミッチェルは、一時中断によりシーズン中の発表となった『D.O.N. ISSUE #2』について、「不幸な出来事に見舞われてしまったけど、みんなにバブルを通してこのシューズをお披露目できて嬉しいよ」とコメントしていた。

 彼の座右の銘「Determination Over Negativity(消極性を超える決意)」を具現化した本作は、クレヨンメーカーの「Crayola(クレヨラ)」とのコラボカラーをはじめ、豊かな色彩がコート上でも目を引き、ミッチェルはバブルを通して全11色の『D.O.N. ISSUE #2』を着用した。

◆ラジョン・ロンド(ロサンゼルス・レイカーズ)

 チャンピオンチームのベテラン司令塔は、春にアンタとの契約が満了し、2013年以来初のスニーカーフリーエージェントの状態でバブルへ参加した。

 ロンドは、同僚のカイル・クーズマ(レイカーズ)も履くプーマの『RS Dreamer』でプレーする姿も度々確認されたが、やはり亡きコービー・ブライアント(元レイカーズ)に由来するモデルで試合に臨む姿が印象的だった。

 ナイキの『コービー 1 プロトロ』や『ズーム ハラチ 2K4』といった懐かしのモデルに加え、コービーが契約フリーだった2003年にオンコートで着用したリーボック『クエスチョン』のレイカーズカラーも披露。来季はどこのメーカーと契約するのか、バブル内では履き心地を吟味していたに違いない。

◆シェイ・ギルジアス=アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)

 NBAの若きファッションリーダー、ギルジアス=アレクサンダーは、コート上でのスタイルにも気を配る男だ。選手たちは基本的に、オフシーズンにスニーカー契約を更新するものだが、同選手は今年7月、ナイキから傘下にあるコンバースへの鞍替えをアナウンス。ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)やケリー・ウーブレ(フェニックス・サンズ)が再開後のシーズンでプレーできなかったため、アレクサンダーはバブル内で唯一アクティブなコンバースの契約選手だった。

 こちらは、日本未発売の『オールスター・プロ・BB』。今季台風の目となったサンダーの起爆剤であれば、難易度の高いビビッドなカラーでさえ、いとも簡単に履きこなしてしまう。

「キャリア初期で最も大切なことは、自分のアイデアや僕のクリエイティビティを人生そのものに反映させることだ。それは多くのNBA選手たちにはできないことだからね」。プレーはもちろん、来季もまた“ランウェイ”を闊歩するアレクサンダーのコーディネートに注目していきたい。

◆モントレズ・ハレル(ロサンゼルス・クリッパーズ)

 祖母に不幸があり、3週間ほどチームを離れたハレルは、バブルでの出場が13試合にとどまった。それでも、8月中旬に合流したクリッパーズのビッグマンは、リーボックの顔としてコートで存在感を示した。

 アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)の『クエスチョン』、ショーン・ケンプ(元シアトル・スーパーソニックス)の『カミカゼ』、さらには『アバーブ・ザ・リム』など、90年代を風靡した往年の名作をハレルが着用する姿に、シューズマニアたちは大いに心を躍らせたはず。

 最も印象的だったのは、警察官に射殺されたブリオナ・テイラーのポートレートを描いた『クエスチョン』のカスタムモデルである。シックスマン賞受賞を祝うオフィシャルポートレートの撮影にも、ハレルはこのモデルを着用して臨んでいた。

◆デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)

 デビン・ブッカーもまた、他の選手と同様、コービーを敬愛する選手の1人である。

 ブッカーとコービーの最後のマッチアップは、マンバのファラウェル・ツアーが行われた2016年に遡る。ブッカーはその試合、22本中12本のシュートを成功させ、28得点を記録。引退直前のコービーに自身の存在をアピールした。

 試合後、コービーは現サンズのエースの将来性を見込み、“Be Legendary(伝説になれ)”と書かれた直筆のサイン入りシューズを贈った。以降、ブッカーはこのメッセージをモットーとし、自身の腕にもそのサインを入れている。

 ブッカーは『コービー 5 プロトロ』のスウッシュにも、“Be Legendary”のスローガンを添えた。一度も黒星をつけることなくバブルを沸かせた若きスコアラーには間違いなく、コービーのマンバメンタリティが宿っている。

 文=Meiji