◆「俺は今、キャリアにおいてリーグでまだ成し遂げていない何かを手にするチャンスを得ている。だからこそ、俺はブルックリンにいる」

 1月15日(現地時間14日、日付は以下同)。ジェームズ・ハーデンはヒューストン・ロケッツから正式にブルックリン・ネッツへとトレードされ、ケビン・デュラント、カイリー・アービングという超強力なチームメートたちと新たに“ビッグ3”を形成。

 2012−13シーズンの開幕直前にオクラホマシティ・サンダーからトレードでロケッツに加入したハーデンは、昨季までの8シーズンすべてでオールスター選出を果たし、プレーオフにも毎年進出してきた。

 15、18年にはウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がり、18年にはゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に3勝2敗とNBAファイナル進出まで王手をかけたものの、3勝4敗でシリーズを落とし、あと一歩のところで頂上決戦進出を逃した。

 ハーデンはエースとしてロケッツをけん引し、18年にはシーズンMVPを受賞。昨季まで3シーズン連続で得点王に輝き、在籍期間に平均29.6得点6.0リバウンド7.7アシスト1.8スティールをマーク。ロケッツで残した1万8365得点はアキーム・オラジュワン(元ロケッツほか/2万6511得点)に次いでフランチャイズ史上2位、4796アシストは同1位と、リーグ最高級のオフェンシブプレーヤーとして君臨してきたと言っていいだろう。

 16日に行なわれた会見で、ハーデンはロケッツについて「俺は本当に長い間あそこにいた。球団と共に全てのアップ&ダウンを経験してきた。誰かを軽蔑したわけじゃない。俺はただ、あのチームがタイトルを争うには十分じゃないとコメントしただけ」と語ったものの、昨季のプレーオフのカンファレンス・セミファイナルでロサンゼルス・レイカーズに1勝4敗で敗れたことを機に、ロケッツにおける未来について考え始めたという。

 ハーデンは「究極のゴールは、(優勝を目指して)競い合うことができる場所に行きつくこと。そして今、俺はブルックリンにいる」と語り、NBAチャンピオンになることを目指したうえでの決断だったと明かした。

 ネッツにはサンダー時代のチームメート(デュラント)、昨季までロケッツの指揮官を務めていたマイク・ダントーニAC(アシスタントコーチ)がおり、ハーデンにとっては最も魅力的な移籍先となったのである。

「俺は今、キャリアにおいてリーグでまだ成し遂げていない何かを手にするチャンスを得ている。だからこそ、俺はブルックリンにいる。もちろん、(NBAで優勝することは)簡単ではない。でもこのチームのロースター、コーチングスタッフ、そしてこの組織であれば、俺たちには本物のチャンスがあると思う」とハーデン。

 気になるハーデンのネッツデビューは、身体検査をクリアすれば17日のオーランド・マジック戦。リーグ規定の安全衛生プロトコルを違反したことで罰金処分を食らい、欠場が続いているカイリーはまだ復帰できないと報じられているものの、ハーデンとデュラントが並ぶこととなれば、それだけで脅威となるに違いない。

 キャリア12年目の序盤に新天地ネッツへと加入したハーデン。リーグ最高級のオフェンシブプレーヤーがどんなパフォーマンスを見せるのか。悲願の優勝を勝ち取ることができるのか。元MVPの新たなチャプターから目が離せない。