9月1日(現地時間8月31日、日付は以下同)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベン・シモンズが、チーム側へこれ以上チームに残りたくないこと、そして29日からスタートするトレーニングキャンプにも参加するつもりがないと通達したと『The Philadelphia Inquirer』のキース・ポンペイ記者が報じた。

 25歳のシモンズは、211センチ108キロの超大型ポイントガード。昨季までの4シーズンをシクサーズでプレーし、計275試合の出場で平均33.9分15.9得点8.1リバウンド7.7アシスト1.7スティールを残してきた。

 現在、3年連続でオールスターに選出されており、一昨季にはオールNBAサードチーム、オールディフェンシブファーストチームには2年連続で選ばれるなど、特にオールラウンドなディフェンス面の評価が高い。

 だが3ポイントは4シーズンで成功5本のみで成功率14.7パーセント、フリースロー成功率はキャリア通算59.7パーセントと低い。昨季のプレーオフでは特に第4クォーターで存在感が薄くなり、ファーストラウンド(対ワシントン・ウィザーズ)の途中から意図的にファウルして苦手なフリースローを打たせる「ハック・ア・シモンズ」戦法の餌食となり、セカンドラウンド(対アトランタ・ホークス)でも克服できず、34.2パーセントという壊滅的な成功率に終わっていた。

 プレーオフ敗退後、シモンズについてはトレードのウワサがいくつもあったのだが、結局成立することはなく、このままシクサーズの一員として今季も開幕を迎えるのではと思われていた。

 同メディアによると、シモンズは先週、ロサンゼルスでマネージングパートナーのジョシュ・ハリス、バスケットボール運営部門代表のダリル・モーリー、ゼネラルマネージャー(GM)のエルトン・ブランド、ヘッドコーチ(HC)のドック・リバースと会っており、チーム退団の思いが強いことを明かしたのかもしれない。

 とはいえ、各チームは今季開幕に向けてドラフトやトレード、フリーエージェント戦線などでロースターを固めており、今季を含めた4シーズンで約1億4700万ドル(約161億7000万円)という巨額な契約が残ることから、シモンズを今月末までに放出するのであれば、シクサーズ側は大きな見返りを期待できないというのが現状だろう。

 この記事の中で、ウェスタン・カンファレンスのチームでエグゼクティブを務める人物が「今、ベン・シモンズはシクサーズでプレーすることを拒絶している。カリフォルニア州にある3チームのいずれかへ行くことを望んでいる。彼とチームの間にはものすごくネガティブな感情がある」と話しており、修復不可能なところまで来ていると言っていい。

 なお、カリフォルニア州を本拠地に置くNBAチームはロサンゼルス・レイカーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、そしてサクラメント・キングスの計4チーム。シモンズはこのうち1チームは論外とし、残りの3チームへ移籍することを望んでいるということなのだろうか。

 シモンズは巨額な契約を結んでいるため、トレードで移籍となれば相手チームはオールスター級の選手を少なくとも1人放出しなければならず、複数の主力を失う可能性もある。シクサーズにはフロントコートにジョエル・エンビード、トバイアス・ハリスがいることから、バックコートの主力を差し出す覚悟がなければ、シモンズを獲得できないだけに、今後の展開が気になるところだ。